レーマン方式とは?その種類と他のフィー(手数料)について解説
- M&Aコンサルティングレポート
M&A(Mergers(合併) and Acquisitions(買収))は企業の合併や買収といったビジネス戦略のうちの一つです。M&Aを通して企業は次の市場へと規模の拡大を図る一方、M&Aに伴い組織の統合など様々な課題があります。本記事ではその中でM&A仲介業者等を利用する場合に重要となるレーマン方式について解説します。
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レーマン方式とは
M&A仲介業者等で使用されている成功報酬つまり、手数料のことです。
基本的に取引金額に応じて手数料が変化する仕組みになっています。
レーマン方式の種類
レーマン方式は主に以下の4つからなります。
株価方式
M&Aによって譲渡された株式の株価価格に対して料率対象としている方式です。
株式の売却額が対象となるため、他の方式と比べてコストを抑え、報酬を算出することができる方式です。
オーナー受取額方式
オーナー受取額方式は、株式の売却額に借入金などの負債を加算した金額を報酬とする方式です。
企業価値方式
企業価値方式では、株式譲渡額、株式の売買額に借入金を加算した金額を報酬とする方式です。
移動総資産方式
株式の譲渡額に加えて、すべての負債合計額を報酬基準額とする方式です。
すべての負債合計金額のために、4つの方式の中で一番報酬が高額になりやすいです。
レーマン方式のメリット・デメリット
メリット
・M&A仲介業者がどのレーマン方式を利用し、報酬を決定しているかを確認できる場合、事前に手数料を算出できます。
デメリット
・M&A仲介業者であっても報酬が多額になってしまう可能性もあります。M&A仲介会社によって最低報酬金も定められている場合もあり、M&Aをする際にはよく下調べをすることが重要です。
成果報酬以外にかかる手数料
M&Aに必要なフィー(手数料)の相場
M&Aにかかる手数料は様々な種類があります
1.相談料(0~1万)
2.着手金(0~200万)
3.デューデリジェンス(0~200万)
4.中間報酬(0~100万)
5.成功報酬 譲渡企業の株式価格の約7%
M&Aで支払うフィー(手数料)の種類
相談料
M&A仲介業者に依頼する前の初期相談手数料のことです。ここでは「M&Aとは」から「M&Aすべきなのか?」まで相談することができます。
近年はM&A相談は、ほとんどの仲介企業で無料となっています。初回無料でも2回目以降から有料になる場合もあるので事前確認を十分に行いましょう。
着手金
M&A業務を依頼した段階で仲介企業に支払う費用のことです。着手金に関しても近年は無料の場所が多く、事前確認を十分に行う必要があります。
デューデリジェンス
デューデリジェンスとは投資を行うにあたって投資対象となる企業や投資先の価値やリスクなどを調査することです。デューデリジェンスを怠ると、企業を合併・買収した後大きなリスクとなる可能性があります。
中間報酬
M&Aの手続きで基本合意書が締結された時点で発生する料金のことです。中間報酬はM&Aの成否に関わらず返還されることはなく、M&Aが成立した際は成果報酬の一部に充填される場合もあります。
成功報酬
中間報酬に続きM&Aで最終契約締結後に支払う費用のことです。基本的にはM&Aの金額を元にレーマン方式で成果報酬が計算されます。
リテイナーフィー
一定期間の継続的な業務に対して支払われる定額顧問料金のことです。M&Aでは成果報酬とは別に月額固定で支払われる金額のことです。
まとめ
この記事ではM&A仲介業者に支払う成功報酬の算出方法であるレーマン方式について触れるとともにM&Aに必要なフィーについて解説しました。
M&A取引を成功させる為には適切な仲介企業を選ぶことが大切であり、手数料の観点から検討することが求められます。仲介企業の手数料はそのサービスの価値とコストのバランスを示し、その選択は取引の成功に大いに影響します。
船井総研では、譲渡対価に対してのレーマン方式を採用しております。
船井総研では、50年以上にわたる業種別コンサルティングの経験を活かした、M&A 成立後の業績向上・企業の発展にコミットするM&Aを目指しております。業種専門の経営コンサルタントとM&A専門のコンサルタントがタッグを組み、最適な成長戦略を描きます。