M&A仲介業者における利益相反とは?
- M&Aコンサルティングレポート
M&A(Mergers(合併) and Acquisitions(買収))は企業の合併や買収といったビジネス戦略のうちの一つです。M&Aを通して企業は次の市場へと規模の拡大を図る一方、M&Aに伴い組織の統合など様々な課題があります。本記事ではその中でM&A仲介に関わる利益相反について書いていこうと思います。
コンテンツ
M&Aにおける利益相反について
そもそも利益相反とは
利益相反は一般に、一方にとっては利益となるがもう一方にとっては不利益となってしまう取引のことを指します。
M&A仲介の利益相反
M&A仲介は売り手と買い手と契約し、対価を得ています。
もし皆さんがM&Aをすることになったとします。買い手であればできるだけ安く購入したいと考え、売り手であればできるだけ高く売りたいと考えるはずです。
例えば、M&Aを仲介する際に、仲介者がリピーターとなりにくい売り手に不利益となるようにし、リピーターとなりやすい買い手に利益を多く分配した場合、売り手と買い手との衝突が見込まれます。
このような理由からM&A仲介業者は利益相反だと言われることがあります。
M&A仲介を利用するメリット・デメリット
メリット
専門的な知識と経験の存在
M&A仲介業者は今までの知識や経験があり、適切な価格設定や売り手、買い手間の交渉など様々なことを手厚くサポートしてくれます。
ネットワーク
M&A仲介業者は今までの経験から様々な売り手、買い手との関係を持っています。そのことから新たにM&Aを開始する際に、迅速に取引が成立する可能性が高まります。
手続き
M&Aは複雑な手続きが多数あり、仲介業者を挟むことでそれらの手続きがスムーズに進められます。
デメリット
コスト
M&A仲介業者に依頼するには金銭の対価が発生します。
こちらは本題にもあるように利益相反になる可能性があり、自分自身でこの取引を成立していいのかを確認することが重要となります。
まとめ
今回はM&A仲介に関わる利益相反について解説していきました。
利益相反とは一方にとっては利益となるが、もう一方にとっては不利益となることであり、M&A仲介は利益相反なのではという指摘があるのが現実です。ですが、M&A仲介業者はM&Aをするにあたって多く利用されており、メリットも多数あります。M&A成功の為には自分自身でメリット、デメリットを総合的に判断し、最も適切な判断をすることが必要不可欠です。
船井総研では、50年以上にわたる業種別コンサルティングの経験を活かした、M&A 成立後の業績向上・企業の発展にコミットするM&Aを目指しております。業種専門の経営コンサルタントとM&A専門のコンサルタントがタッグを組み、最適な成長戦略を描きます。