水平型M&Aとは?水平型M&Aの特徴について解説
- M&Aコンサルティングレポート
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水平型M&Aとは?
水平型M&Aとは、同業種、同業態で行われるM&Aのことを指します。
スケールメリットやシェアアップなど、同一業種内で規模拡大による恩恵を受けられる場合に主に検討されるM&Aの戦略となります。
水平型M&Aの目的や期待される効果
水平型M&Aは、同業種、同業態で行われるものですので、一つの企業体の規模が単純に大きくなることで得られるメリットを目的に行われます。
主に言われる効果として、「シェアアップ」「コスト削減」「他社技術・サービスの導入」などがあげられます。
シェアアップに関しては、複数社で分かれていたシェアが統合により一つになるため、シンプルにシェア拡大を図ることができ、一定商圏内において独占的ポジションを取ることなどに有効な場合があります。
コスト削減としては、一社からの発注量が多くなるため、外注先や仕入れ先に対するスケールメリットを出すことができ、コスト削減を図ることができます。
また、間接部門など二重に発生するものが削減できることで、コストを下げることができる場合があります。
他社技術・サービスの導入としては、特定の技術やサービスをM&Aによって取得することを目的に行われるものです。
こうした効果が期待される際に、水平型M&A戦略の導入が検討されています。
水平型M&Aを成功させるポイント
失敗といわれるM&Aの中でよくあるものとして、合併後に売手企業の従業員の離職が続き、ブランドや立地などハード面でM&Aしたもの以外、数年ですべて入れ替わってしまったということがあります。
そんなM&Aにならないようにするために、経営統合後の人材や仕事の進め方、ノウハウの統合は慎重に進めていく必要があります。
水平型M&Aの場合、同業種や同業態でのM&Aが前提となります。つまり、売手、買手が近しいビジネスをやっていることが前提となるのです。
お互い、“自分のやり方”のようなものを持っていることが多く、そのやり方がピタッと一致することは稀で、考え方、進め方それぞれ差があるのが普通です。
無理にどちらかのやり方に切り替えるのではなく、慎重に、お互いを尊重し、業務に直接かかわらない部分から経営統合を進めていく必要があります。
水平型M&Aの事例について
同業種・同業態のM&Aでよくあるものとして、飲食店同士のM&Aやコンビニエンスストアによる他のチェーンのM&A、家電小売業での多ブランドの買収など、飲食業や小売業で多く見られる手法です。
新卒入社から約10年間、税理士・会計事務所業界に特化した経営コンサルティングに従事。
その後支援先企業の組織拡大に合わせて、組織・人財採用に課題がシフトしたのに合わせて、人財領域の専門コンサルタントとして、税理士・会計事務所業界以外の業界にも対応し、多岐にわたる業界の支援を担当する。
その後、企業の成長支援の一環としてのM&Aの支援業務を行っている。
山中 章裕の紹介ページはこちら 船井総研のM&Aの特徴とM&Aに関する解説ページはこちら