成長企業にとって『M&Aは最適なソリューション』
- M&Aコンサルティングレポート
企業の成長において「投資戦略」を欠かす事は出来ません。
施設やシステムなどの固定資産はいずれ老朽化し再投資が必要となります。
また、新規出店、M&A、異業種参入などの事業投資により、シェア拡大や事業ポートフォリオの再構築を目指す場合もあります。
成長エンジンとして不可欠の投資戦略は、期待以上の成功をもたらす場合もあれば、失敗の結果倒産に追い込まれる場合もあります。
事実、帝国データバンクなど情報機関の倒産速報を見ると“過大投資による資金繰り悪化”などの記事を多く見かけます。
最終的にはキャッシュフローにも影響を与える投資戦略について、成功と失敗の要因を探ります。
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『適正な投資金額』が投資成功の明暗を分ける第一条件
いずれの投資もまず重要な点は、“適正な投資金額であるか?“という事に尽きると考えます。
高すぎて回収が進まないケースや、安いだけで価値が低く投資効果がすぐに消えてしまうケースなど、
過剰に高い以外に低い場合にも上手くいかない事は多々あります。
また、M&Aの失敗例として、過剰に高く買ってしまった結果、本来のサービスに見合わない値上げを実行し顧客を逃してしまうケースや、不必要なコストカットを実行しサービス低下を招くケースなど、”価格を理由に“M&A実行後に業績を落としてしまうケースが多いのも事実です。
では、適正な投資金額はどの様に考えれば良いのでしょうか?
馴染みのあるものとして「投資回収年数」が挙げられます。
年間1億円の利益を生む会社を3年回収で考えると、1億×3年=3億円で会社を買うといったロジックです。
但し、3年以降も継続する事を考えると、果たして3億円が適正な投資金額であると言えるのでしょうか?ここで一歩踏み込んで、「投資利回り」の視点から再考したいと思います。
既述の3年回収の場合であれば、
年間33%の投資利回り(1÷3)を期待している事となりますが、年間33%の投資利回りが高いのか?低いのか?の判断となります。
ちなみに、株式市場の平均利回りは5%、太陽光発電所の投資利回りは10%、レジャーホテルの投資利回りは20%以上などの“投資目線”で比較すると、年間33%の期待利回りは少し保守的(高い)とも思えます。
但し、事業ですので、今後の競合参入や法改正などの影響を受けやすい側面があり、最終的にはどの程度のリスクを許容する事が出来るか?業種ごとの特徴や会社規模などを基に期待利回りを決める事となります。
なお、一般的な期待利回りの水準はあるものの、最終的には許容出来うるリスクを“決める”事となります。
但し、投資目線で10年回収(期待利回り10%)の事業投資を考えた場合、今後の成長が見込めない限りはリスクが高い?とも思えてしまいます。
成長企業にとって『M&Aは最適なソリューション』となる
人や設備などへの積極投資による拡大路線を目指す企業様において、今後優先すべき事項は「投資戦略」となりますが、自社内の経営資源の活用による“自助努力型”の成長戦略よりも、外部の経営資源を活用した“外部資本活用型”の成長戦略が今後のポイントになりつつあります。
また、外部資本活用型の代表例が「M&A」となります。
M&Aの最大のメリットとして、自社内の経営資源をもとに“無から有にチェレンジする”よりも、
M&Aで既にあるものを取得する方が時間の短縮と立ち上げリスクを
一気に解決する事が出来る点です。
また、拡大企業にとってシェア拡大を実現する事は重要なポイントとなりますが、
「M&Aは最適なソリューション」となります。
他方で、優良な投資先を見つける事が今後の課題となりますので、弊社などのM&Aファームを積極的に活用して売却案件を探す必要があります。
なお、M&Aに積極的な会社様から多く聞かれる事で「M&A実施後から情報量が一気に増えた」話を数多く聞きます。
M&A実施の副次的効果とも言えますが、このようなメリットも含んでいるのがM&Aの魅力と言えるでしょう。
孝
新卒入社から約10年間、税理士・会計事務所業界に特化した経営コンサルティングに従事。
その後支援先企業の組織拡大に合わせて、組織・人財採用に課題がシフトしたのに合わせて、人財領域の専門コンサルタントとして、税理士・会計事務所業界以外の業界にも対応し、多岐にわたる業界の支援を担当する。
その後、企業の成長支援の一環としてのM&Aの支援業務を行っている。
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