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M&Aの進め方【6】(M&Aの実施フロー②DD)

  • M&Aの進め方
M&A

前回は、M&Aの実施フロー①として「基本合意」に触れました。

基本合意のポイントの1つとして「細部にこだわりすぎない」事に触れましたが、基本合意以降は付与された独占交渉権の元、DDと呼ばれる「買収監査」をおこないます。

DD(買収監査)では、基本合意時に後回しにした細部の確認が目的となりますが、1ヶ月程度のDD期間の中で、隅から隅まで全てを精査する事は難しいのが現実です。

円滑なDD実施のため、売手と買手は、M&AにおけるDD(買収監査)をどの様に進めるべきなのでしょうか?

M&AにおけるDD(買収監査)は、以下の順で進める事となります。
・全体の把握
・重要事項の精査

なお、具体的には、事業、財務、法務、人事労務などの各項目を精査する事となりますので、外部専門家(会計士、弁護士、社労士等)に全てお任せの方法もありますが、外部専門家の報酬は恐らく高額となります。契約がブレイクした場合も支払が待っている事を考えると、外部専門家に使い方にも工夫が必要です。

全体の把握では、事業、財務、法務、人事労務などの各項目を確認しますが、あくまで全体を俯瞰する姿勢で臨み、対象会社の全体像をつかむ事を優先する必要があります。

全体の俯瞰が終わると、M&A実行にあたり「重要と考えられる事項」を整理します。
例えば、
・重要な施設が賃貸借の場合、賃貸借契約の引継ぎが可能な契約なのか?
・重要な許認可や知的財産権の承継は可能なのか?
・キーマンの賃金規定や退職金規定は?
・現在のビジネスモデルの承継は可能か?

M&AにおけるDD(買収監査)は、全体の把握によって判明した重要事項を中心に精査をおこないます。重要事項にポイントを絞り外部専門家の意見を求めても良いかもしれません。

資料確認を終えた後は、Q&A実施と、必要に応じてマネジメントインタビューと現場実査を実施します。なお、マネジメントインタビューでは名刺交換はせずに相手先の会社名を伏せる事が多いです。DD(買収監査)はあくまで契約前の状態ですので、インタビューにより相手先の会社名が漏洩する可能性を避けるためです。

円滑なDD(買収監査)実施のためには、以下が重要なポイントと言えます。
・必要以上に過剰な精査を避ける。
・機密漏洩を避ける。
・適材適所の外部専門家の活用。

円滑なDD(買収監査)実施のため、お気軽にご相談を頂けたら幸いです。

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