②事業承継の主な方法
- 事業承継
事業承継を行っていくための方法はいくつか方法があります。主な方法は以下の5つです。
事業承継の主な方法
①親族内承継
②親族外承継(従業員承継・MBO)
③第三者承継(M&A)
④上場(IPO)
⑤廃業
これまでは、圧倒的に①の親族内承継が多かったのですが、近年では親族内に後継者がいないという理由から、②の親族外承継、また、④の第三者承継(M&A)が増加傾向にあります。特に、第三者承継(M&A)は、中小企業白書などにおいても取り上げられているように、事業承継問題を解決するための重要な方法になってきました。
以前であれば、親族が育ててきた事業(企業)を他人に譲るということを良しとしない風潮もありましたが、近年では、M&Aを行ってシナジー効果(相乗効果)を図り、更に事業を成長させていくという視点がより注目されています。
実際、M&Aの成約件数も年々増加傾向にあり、2017年には過去最多の3,050件に達しています。しかし、M&Aは決して万能ではありません。もともと別々の会社(組織)が一つになっていく、企業のお見合いのようなものですから、組織文化や風土の違い、業務プロセスやシステムの違いなど、様々な違いを相互に理解し、融和していくための経営努力が必要不可欠になります。このような融和が成功する場合もあれば、なかなかうまく行かない場合も当然あります。
事業承継の方法を考えるにあたっては、このようなそれぞれの方法におけるメリット・デメリットをしっかりと整理し、自社に最適な方法を決めることが大切です。それぞれのメリット・デメリットを把握するためにも、事業承継をお考えになられている場合は、事業承継に詳しい専門家にご相談されることをお勧めします。
税務監査・財務コンサルティングの業務経験に加え、事業承継・事業再生コンサルティングの成功経験を多く持つ。2017年10月に船井総研中途入社後、M&Aコンサルティングにより22件の案件成約を担当。 現在、船井総研における事業承継・M&Aコンサルティングの中核的な役割を担う。
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