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建設業 M&Aレポート

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管工事業界のM&Aのメリット・デメリット

管工事業界のM&Aのメリット・デメリット

  • 建設業 M&Aレポート

管工事業界M&Aのメリットとデメリット

今回はM&Aのメリットとデメリットについてお話ししたいと思います。ネットで検索すると、例えば、買い手にとってのメリットとして様々なメリットが挙げられていると思います。事業拡大に要する時間を削減できる、技術やノウハウ、顧客基盤を入手できる、採用が難しい優秀人材を確保できる、などなど。
一方、デメリットとしては、リスク要素が挙げられているケースが多いですね。例えば、M&A資金の投資回収ができない、シナジーを発揮できない、譲り受けた会社との間で摩擦が発生するなど。
これらのメッリト・デメリットはいずれも知っておいた方が良い情報でありますが、M&Aを成功させるために必要な要素というわけではないので注意が必要です。

管工事業界M&Aの成功と失敗

【成功と失敗の定義の難しさ】

当然、M&Aが成功といえるのであればそのメリットを享受でき、失敗であればデメリットを被ることになりますが、どれぐらいの確率でM&Aが成功するかという正確な基準値はないと思います。
様々なメディアで「M&Aの7~8割は失敗する」とか、逆に、「どちらかといえば成功」と考えている企業は6割以上といった内容の記事を見かけることがありますが、実態を把握するのは非常に難しいのではないでしょうか。M&Aの成否に関する調査において、成功と失敗の定義付けが部分的であったり、調査対象者の感度による回答だったりするケースが多いためです。

調査対象とする会社の規模、業種、M&A実施後におけ評価のタイミング、実施したM&Aのスキームによっても、それぞれ成功とみなす割合が異なるということも想定されるので、すべてひっくるめて「M&Aの7~8割は失敗する」という表現は少々乱暴な気がします。

【M&Aの失敗要因】

M&Aの成功と失敗の定義が難しいのは事実ですが、「失敗事例」ついては大手企業のM&A関連のニュースを見れば比較的容易に把握することができます。昨年、日本郵政グループがオーストラリアの国際物流会社であるトール・ホールディングスのエクスプレス事業をアレグロ(投資ファンド)に7億円で売却したというニュースをご存知の方も多いと思います。トール・ホールディングスは日本郵政グループが2015年に子会社化した会社ですが、その後、業績不振が続いたため事業譲渡に至ったようです。

これに限らず、買い手側にとってのM&Aの失敗要因として、M&A自体の目的化、戦略面での見立ての甘さ、簡易的なデューデルジェンス、M&A実施後の対応ミス(PMIのミス)などが良く取り上げられます。
これらは、買い手となる企業におけるM&Aの実行機能が脆弱であることを意味します。大手企業でさえM&Aで失敗するケースは多いので、中小企業においても同じことがいえるはずです。中小企業の場合、大手企業とは異なり、限られた人材でM&Aを実施しなければならないので、失敗を回避するためには外部リソースを上手く活用できるかどうかという視点も重要になってきます。

管工事業界M&Aの流れと実行に際してのポイント

【M&Aの流れ】

ここで改めてM&Aの大まかな流れを整理しておきたいと思います。

船井総合研究所にて作成

上記は一般的なM&Aの流れですが、赤のブロック矢印の機能を持つ会社は、かなりM&Aに手慣れた会社といえます。つまり、これらの機能を有する会社は非常に少ないということです。これらの機能を補完するサービスを提供する事業者は経営コンサルティング会社になりますが、M&Aを実行される際には、M&A関連サービスと経営コンサルティングの両方を手掛けているアドバイザリー会社をご活用いただければと思います。

【M&A実行に際してのポイント】

M&Aの実行初期段階における重要なポイントの一つとして、アドバイザー選びが挙げられると思います。最近、クライアント企業様からM&Aに関するご相談を受ける機会が非常に増えてきています。その中で、こんな話を頻繁に耳にするようになりました。
有名な大手のM&A仲介会社と話を進めていたけれども、話を次のステップに進めようとするたびに料金を請求される、ノルマがあるのは分かるが妙に急いでM&Aの話を進めたがるなど。

アドバイザーを選ぶ際には、買い手と売り手双方の成長戦略を描けているかどうかで判断して頂きたいものです。この判断次第でM&Aがメリットになるのか、デメリットになるかが決まってしまいます。M&Aの成約優先(ノルマ優先)で動いているアドバイザーか、戦略提案型のアドバイザーかという視点で考えて頂ければ、簡単にアドバイザーの質を見分けられると思います。

【M&Aアドバイザーの今後と中小企業におけるM&Aの実行体制】

事業承継ニーズが広がる中で、個人ブローカー的なM&Aアドバイザーが増え続けているため付加価値の低いアドバイザーは淘汰される局面が来るかもしれません。現在、ノルマ重視で営業量しか強みを持たないM&Aの仲介会社・アドバイザーは今後厳しくなっていくはずです。
買い手としてM&Aを進めていきたいと考えている会社は多く存在しており、中小企業の中でも、仲介会社・アドバイザーを経由せず、自社のホームページ上で独自に売り案件を募る会社も増えてきているようです。
とはいえ、次期経営者が不在で事業承継探す企業が増える一方で、それを譲り受ける側となる企業の中でM&A経験が豊富な会社はまだまだ少ないので、中小企業においてもM&Aの実行体制の整備が必要になってくると思います。

【M&A専門チームの組成について】

それでは、買い手側の立場になるとしてどのようにM&Aの実行体制を整備していけば良いのでしょうか。前掲の「M&Aの流れ」で示している通り、M&Aは、戦略、成長シナリオの策定・実行というプロセスが不可欠であるため、M&A以前に、そもそも日常業務の中で難易度の高いテーマのプロジェクトを推進・管理できるチームを組成できているかどうかがポイントになります。

シンプルに言えば、普段からプロジェクト業務に慣れておく必要があるということですね。M&Aがメリットになるかデメリットになるかは、M&A専門チームの有無にかかっていると言っても良いのではないでしょうか。

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