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電気工事業界の2023年時流予測と電気工事業界におけるM&Aの活用方法

  • 建設業 M&Aレポート
電気工事 M&A

電気工事業界の2023年時流予測ならびに、それを踏まえたM&Aの活用方法について、記載をさせて頂きます。

業界構造の大きな特徴

まず、業界構造の大きな特徴として、電気工事施工管理技士、電気主任技術者等の専門の国家資格を有した「人材(ヒト)」を確保する必要があり、人的要件の確保に係るコスト負担は、他の業界などと比較した場合に、経営に与えるインパクトが相当高いものとなっています。

ただでさえ、人手不足・人件費高騰が顕著な業界であるにも関わらず、現在は中小企業に猶予を与えられている働き方改革関連法への対応も、2024年3月末までには必要となってくることから、他産業と比較して、総労働時間が20%程度は長いといわれる建設業においては、人手不足への対応と、働き方改革・生産性アップの同時進行を求められ、更なる人的要件の確保に係るコスト増は、避けては通れない状況になってきています。

また、人材(ヒト)に係る課題以外においても、2025年には国土強靭化計画の終了に伴う、建設市場の公共投資の蒸発、それに伴う公共工事の過当競争、その結果、重層下請構造のしわ寄せとしての工事単価の圧迫、工期へのプレッシャー等、利益逼迫要因は今後ますます増えることとなり、中堅企業・中小企業における経営環境はさらに厳しさを増すものと思われます

電気工事業界がDXに取り組んでいる事例

このような環境下で、大手企業においては、働き方改革・生産性向上による原価低減、利益率向上の推進のため、DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む事例が増えています

その取り組みとしては、具体的には、「営業DX」「現場業務DX」「管理業務DX」に分類され、「営業DX」については、「提案型」の営業をより効率的に行うため、SFA(営業進捗管理)や、CRM(顧客情報管理)等を駆使し、「待ち」の営業からの変革を進める取組みが実践されています。

「現場業務DX」については、案件管理・工程管理をリアルタイムで行えるよう、クラウド上で一括管理しながら、ほかにも原価管理や、人員管理等も行う仕組みを導入し、適正な利益管理と、工事遅延の早期発見・対応を行える体制を構築されています。

また、「管理業務DX」においては、現場業務と管理部門を連動させることで、売上管理、請求書発行業務・貸倒管理等も行いながら、電帳法・インボイス対応等も組み合わせ、全ての業務の効率化を図ることを進めています。

今後は、中堅企業・中小企業においても、DXを実践することで、「脱属人化」「一元管理」「見える化」「情報共有」「分業」「早期育成」「若手活用」を実現できるか否かが、経営において重要なポイントとなることが予測されます。

電気工事業界で急拡大している「脱炭素・カーボンニュートラル業界」

さらに、先行き不透明な電気工事業界において、急速に拡大している周辺業界として、「脱炭素・カーボンニュートラル業界」があり、再生可能エネルギー設備の導入等、環境関連の電気工事に対するニーズは高まりを見せており、且つ長期的な需要が見込まれています。

電気工事業界でも、これまで通りの経営、これまで通りの工事種類だけを受注することで、安定的な利益確保を達成することは、今後難しくなり、DX等の取組みを行うなかでの効率化と、「脱炭素・カーボンニュートラル業界」等の周辺業界への参入を試みることで、厳しい競争環境を生き延び、成長軌道に乗せる必要が出てくるものと思われます。

電気工事業界におけるM&A

その中で、自社単体としての取り組みだけではなく、他社との協業を企図した「M&A」も頻繁に行われており、2023年においては、この流れがますます強くなるものと想定しております。

これまで、一般的にM&Aにおいては、「垂直統合」として、事業の川上から川下まで、全ての事業を内製化するためのM&Aや、「水平統合」として、事業エリア等を拡大させることを第一の目的としたM&Aが主流でした。

その中でも、電気工事業界においては、これらの垂直・水平統合に加えて、「人材(ヒト)」にフォーカスし、有資格者・経験者を囲い込むことを目的としたM&Aが多く行われ、さらに今後は、その「人材(ヒト)」という部分が、「DX」分野や、「脱炭素・カーボンニュートラル」分野に着目した上で「人材(ヒト)・技術」の囲い込みを、第一の目的としたようなM&Aが増えてくると想定しております。

M&Aは、新聞等で報道される大企業だけのものではなく、中堅企業・中小企業においても、成長戦略を描く中での、「常套手段」となりつつあります。また、これは、譲受側だけの手段ではなく、譲渡側においても手段となり得るものであります。

新型コロナ、原材料高、エネルギー価格高騰等、事業環境の変化が激しい中、厳しい競争を打破し、持続的な成長を目指すため、自社単体では不足するものをM&Aで補うという選択肢を常に意識して頂ければと思います。

船井総合研究所では、経営の大原則として、「時流適応」が重要だと表現しています。実際に長きに亘り継続・成長されている企業を見ると、激変する時流に適応しながら、変化・変革を厭わない経営をされていることが分かります。

これは、何も「ただ単に、周りに従う」というものではなく、「時流をどう経営に活かすのか」ということを常に考え、実践することで、他者(他社)と比較しても、時流を先取でき、先行者優位、先行者利益を獲得することに繋がるというものであります。

M&Aということをよく見聞きするから、M&Aがブームみたいだから、M&Aをやってみたいという発想は、M&Aが「目的」になってしまっています。

あくまでも、M&Aは、「手段」であって、如何に自社の成長戦略の「手段」として活用するかが重要となります。

経営者自身での情報収集を含む検証は重要ですし、必要に応じて、M&A専門家への相談することで、時流を認識したうえで、客観的に自社の現状を評価してもらい、M&Aという戦略にどう対峙すべきかアドバイスを受けることも重要になってきます。

船井総合研究所としては、単にマッチングだけを考えたM&Aではなく、時流に適応したM&Aの実践サポートをすることで、自社の持続的な成長に繋げていくことを目指しています。是非、お気軽にご相談ください。

また、下記の電気・設備工事業界2023年時流予測レポートも合わせてご覧ください。

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