令和時代の後継者候補に求められる経営者としての資質
- 事業承継
事業承継に関するご相談をお受けする中で、最近は後継者候補の皆様から事業承継に関するご相談をお受けする機会が増えています。
後継者候補の皆様からお伺いするお悩みは、
「65歳で社長交代すると言っていたのに交代してくれない・・・。」
「事業承継に向けた準備をしている様子がみられない・・・。」
「よく、何もわかっていないと言われ不満がある・・・。」
このようなお悩みをお抱えになられているケースが多いように感じます。
一方で、現社長の皆様に後継者候補の方に関してお伺いしてみると、
「まだまだ事業に関する知識を学ばなければならない・・・。」
「従業員をまとめるリーダーシップを身につけて欲しい・・・。」
「経営に関する財務や税務などの知識が不足していると感じる・・・。」
このようなご意見をお伺いすることもあります。つまり、後継者候補の方が経営者になるために考えられている資質が、現経営者の皆様とギャップが発生していることがあるのです。
このギャップが生まれる要因は非常にシンプルで、そもそも現経営者の皆様と後継者候補の皆様の間で、事業承継に関する会話をする機会が少ないためです。また、日常生活に関する雑談の頻度によっても、事業承継に関する会話も少ない傾向にあります。
出所:中小企業白書2019
ですから、後継者候補の皆様においても、もし事業承継に関して現経営者様に対するご不満をお抱えになられているようでしたら、まずはご自身が現経営者様と事業承継に関して会話をされているかどうか、また、そもそも日常会話をきちんと行っているかどうか、振り返っていただくことをお勧めします。
しかし、現経営者の皆様と後継者候補の皆様が事業承継に関する会話をし、ギャップがなくなれば経営者になるための資質を身につけることができるわけではありません。それは、どの時代であっても時代の変化に合わせて、経営者に求められる資質が変わるためです。それでは、令和時代の経営者に求められる資質はどのようなものなのでしょうか?
令和時代の経営者に求められる資質
経営環境や経営ノウハウは日々目まぐるしいスピードで変化を続けており、令和時代における経営者としての資質を有することが、事業承継後の経営において、組織をさらに成長させていくために必要になっていくのです。
もし、現経営者の皆様が後継者に対し、あるいは、後継者の皆様が現経営者に対し、ご不満をお抱えになられているようでしたら、まずはお互いの事業承継、M&Aに対する考えを共有され、そして、事業承継をよりスムーズに進めていくためにも、令和時代の経営者に求められる経営スキルを身につける準備に取り掛かかっていただければと思います。
税務監査・財務コンサルティングの業務経験に加え、事業承継・事業再生コンサルティングの成功経験を多く持つ。2017年10月に船井総研中途入社後、M&Aコンサルティングにより22件の案件成約を担当。 現在、船井総研における事業承継・M&Aコンサルティングの中核的な役割を担う。
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