小規模M&Aにおける留意点
- 小規模M&A
日本の中小企業経営者の高齢化が進み、規模の大小に関係なく事業承継が昨今の中小企業における課題となっております。
中小企業の中でも年商1億円未満の企業のM&Aが増加傾向にあります。
単純に事業承継件数が増えている事やM&Aのマッチングサイトが増えたことが起因していると考えます。
今回は小規模M&Aにおける買収前の留意点についてまとめてみました。
小規模企業では顧問税理士や顧問社労士の先生方の顧問がないケースがあり、次のようなリスクを見込む必要があります。
・会計記帳が適正にされていない、作成が1年に一回
・ビジネスの経営分析のためのデータベースがない(受注件数、時間帯、商品名、商品粗利、拠点別粗利)
・節税対策により本来発生するであろう利益がいくらなのかわからない
・本来取っておくべき許認可(行政、消防、保健所など)の資料が取得したかどうかわからない
・契約書の内容が会計記帳に反映されていない(保証金・権利金など)
・残業代が適正に計算されていない(未払残業)
買い手としては、このあたりを明確にして適正な企業価値を交渉したいし、一方売り手としては、あまり根掘り葉掘り調査されて減額交渉されたくないという心理が働きます。
買収前調査はしっかりと行うべきではありますが、売り手に不安感を与えないため、素早く、的確に資料を回収していく必要があります。
そのためには初回の案件相談のタイミングから同業のM&A経験をもつM&Aアドバイザーを間に入れ、案件を進めていくと良いでしょう。
弊社は業種に特化したコンサルタントとM&Aコンサルタントがタッグを組んで一つの案件に注力致します。
ご不明な点などございましたら是非ご相談ください。
2008年銀行に新卒で入行。与信管理・調査部門を4年半程度経験後、21012年頃より、銀行にてM&Aアドバイザリー業務に従事。その後、2019年船井総研に参画後も、引き続きM&Aアドバイザリー業務に従事。
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