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敵対的買収に対するホワイトナイトとは/役割・考慮ポイント・事例を解説

  • M&Aコンサルティングレポート
M&A ホワイトナイト

ホワイトナイトとは

「ホワイトナイト」とは、敵対的買収に対する防衛策の一つです。敵対的買収先として目をつけられた企業が、新たな買収者を探し出し自社を友好的に買収してもらうことを言います。つまり、敵に狙われ苦境に立つ者を救う「白馬の騎士」になぞらえてこの名前がつけられました。

*敵対的買収とは:買収される会社の同意を得ずに買収を仕掛けること

ホワイトナイトの役割

ホワイトナイトの役割は大きく敵対的買収者から企業を守ることと言えます。

より具体的に施策を紹介します。

①カウンターTOB

そもそも、「TOB」とは、「公開買い付け」とも言い、不特定多数の者に対し、公告により株券等の買い付け等の申し込み又は売付け等の申し込みの勧誘を行い、取引所金融商品市場外で株券等の買い付け等を行うことを言います。(金融商品取引法27条の2 6項 6号)

また、金融商品取引法により3分の1を超える株式を買い付ける際には義務的にTOB(公開買い付け)を行わなければならないことからホワイトナイトの事例においても通常はTOB(公開買い付け)によって買収します。

それでは、「カウンターTOB」とはなにか。例えば、敵対的買収者が一株1000円でTOB仕掛けてきたとして、それに対してホワイトナイトたる友好的買収者が一株2000円というより高い金額を提示して株式を買い付けるというものになります。

②第三者割当増資・新株予約権の取得

そもそも、第三者割当増資と新株取得権の取得とは、いずれも「新株を引き受ける権利の付与・取得」という意味です。

そこで、これらがどう機能するのかについてです。企業が新株を発行し、ホワイトナイトたる友好的買収者にたいして第三者割当増資・新株予約権を付与することによって株式全体の量を増やして、敵対的買収者の株式保有率を減少させ買収計画を破綻させるというながれで機能を果たしています。

③クラウンジュエル

クラウンジュエルとは、買収対象会社が自社の持つ魅力的な事業や部署を第三者(ホワイトナイト)に譲渡することによって、自社をより魅力的でなくすることによって、敵対的買収者に買収意義を失わせるというものです。

「クラウンジュエル」という名前は、宝石が敷き詰められた王冠から宝石を除去することで王冠の価値を失わせることから由来しています。

ホワイトナイト対象会社の条件

上記で大まかな役割と具体的施策を3つ紹介しました。お気づきの通り、ホワイトナイトたるもの莫大な資金の保有が必要となって来ます。

つまりは、

  • ①銀行からの融資ができるだけ早く受けられる会社
  • ②機動的に資金を運用できる会社
  • ③そもそもキャッシュリッチな会社

等があげられるでしょう。

防衛後もホワイトナイト(友好的買収者)が有していた事業を継続させ、ないしは新たに取得するに至った事業を自社で継続させなければならないことからも、資金の保有は大切な条件になります。

ホワイトナイトに買収されるデメリット

ホワイトナイトのデメリットとしては、2つ挙げられると考えます。

①ホワイトナイト側にも事情や思惑がある

通常ホワイトナイトになった買収会社は、想定していなかった買収となってしまいます。そのため、資金面等の問題からホワイトナイトにとって有利な価格設定にしなければならなかったり、何らかの条件や見返りを求められたりすることがあります。

②新たな買収者の出現の可能性がある

ホワイトナイトは、敵対的買収に対する防衛策です。しかし、会社が売却されることには変わりないため、公には自社を売却する意思を表示しているのと同じになってしまいます。そのため、この意思表示に食いついた新たな買収者が出現し買収競争が勃発してしまう可能性があります。

ホワイトナイトの事例

ホワイトナイト(友好的買収)の2つの成功例

①株式会社ドン・キホーテvsイオンリテール株式会社

 会社名
敵対的買収者株式会社ドン・キホーテ
敵対的買収先オリジン東秀株式会社
ホワイトナイト(友好的買収)イオンリテーリング株式会社

概要:株式会社ドン・キホーテが次世代型コンビニエンスストアの事業化を計画し、オリジン東秀の買収を開始しました。それを拒んだオリジン東秀株式会社はイオンリテール株式会社に救援を求め、結果TOB合戦に勝利し敵対的買収を失敗に終わらせました。

②スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラジック・ファンドvs日清食品株式会社

 会社名
敵対的買収者スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラジック・ファンド
敵対的買収先明星食品株式会社
ホワイトナイト(友好的買収)日清食品株式会社

概要:明星食品の株式を2003年から取得していたスティールが2006年にTOBの開始を宣言しました。それを拒んだ明星食品株式会社は日清食品株式会社に救援を求め、結果友好的TOBが完了しスティールの敵対的買収は失敗に終わりました。

ホワイトナイト(友好的買収)の失敗例

フリージア・マクロス会長佐々木ベジ氏vs富士通株式会社

 会社名・人名
敵対的買収者フリージアマクロス株式会社 会長 佐々木ベジ氏
敵対的買収先ソレキア株式会社
ホワイトナイト(友好的買収)富士通株式会社

概要:佐々木ベジ氏によるソレキア株式会社への敵対的買収にたして、富士通株式会社がホワイトナイトとして現れたが価格競争で競り負け友好的買収を実現できませんでした。最終的には、佐々木ベジ氏が議決権ベースで32.64%を保有するに至り筆頭株主となってしまいました。

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