Withコロナでも希望条件以上で会社譲渡を可能にする
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
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コロナ禍前と変わらない希望条件で会社譲渡を遂行されているオーナーに共通する『3つの時』とは
■Withコロナにおける、M&A市況
今年も9月に入り、コロナ禍による経済のマイナス影響が次々と数字に表れ始めています。2020年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は、マイナス27.8%(年率)の減少、上場企業の4~6月期決算では、純利益合計額が前年同期比57%減少、との報道が入って来ました(内閣府/日経新聞)。
このように経済が収縮する局面では、一般に企業の資金余力が落ちて投資意欲が減退します。企業再建のための有力な買手を模索する動き(救済型のスポンサー依頼)も増加して、M&Aの成約件数や条件は平時より下がる傾向が見受けられます(リーマンショック時、M&A件数は37%減少:レコフ調べ)。
■M&Aのタイミングを見極める『3つの時』
一見すると、M&A実行には不向きな環境に思えます。しかし、当社がサポートさせて頂いた、コロナ禍前と変わらない希望条件(もしくはそれ以上)で会社譲渡を遂行されているオーナーに共通するのが、『3つの時』をしっかり掴んで、実行まで臨まれていることです。
その『3つの時』とは、
1.「譲渡が惜しいと思っている時」
2.「心と身体の準備が出来ている時」
3.「誠心誠意向き合えている時」
一つずつ見ていきましょう。
1.「譲渡が惜しいと思っている時」
会社の経営権譲渡を検討する理由は様々ですが、自身の希望条件をしっかり確立して進めていくには、逆説的なようですが、「譲渡が惜しい」と思っているタイミングが実は最適です。
日本企業は、大手を含めて一般に「会社を売る力」が弱いと言われています。
事業環境や財務基盤が悪化して、売るしか選択肢がなくなった時に譲渡ステージへ入ると、買手も譲手となる会社や事業に魅力を感じることができず、結果として不成約や望ましくない条件でのM&Aに至ることになりがちです。
最適の相手に、最適の条件での譲渡を実現するには、「譲渡が惜しい」と思っている時が絶好機でもあります。
2.「心と身体の準備ができている時」
会社の経営権という無形の資産を他者に譲渡する過程では、その価値を正しく理解されて、且つ円滑に引き継がれる体制にするために、相応の覚悟と準備が必要になります。
譲渡の過程で気持ちが揺れ動くことは少なからずありますが、「M&Aに取り組む必然性」の腹落ちと、忙しい日常でも資料準備等ができる対応力を整えられているタイミングが、希望条件での譲渡には適時です。
3.「誠心誠意向き合えている時」
M&Aの譲主は、一般に現金(現金性資産)という分かりやすい対価を得るのに対し、買手は、株式(または営業権)という無形の資産を譲り受けるため、その譲受に踏み切るには、売主との信頼関係が決定的に重要になります。
「最適の相手に、最適の条件での譲渡」を遂行出来ている譲主は、M&Aに不慣れであっても、買主やその他の利害関係者に誠実に向き合うことで信頼関係を構築し、不要な譲渡価格低下の条件を排除し、希望条件以上での譲渡に繋げています。
もちろん手練手管の交渉術も悪くはないですが、ことさら日本のM&Aでは、芯の部分で譲渡実行に誠心誠意向き合えている時が、最適な相手に正しく評価してもらう好機でもあります。
今回のコロナ禍による経済悪化は、多くの先進国で戦後最大の落ち込みとなって現れております。特にサービス産業では、元の水準に戻るまで2~4年程度かかるとの予測もあります。
その中でも、自社の継続的な発展のために、次に繋げる一つの手段として、『3つの時』をわきまえたM&Aの実行が有効性を増していると感じます。
■『3つの時』を逃さないために船井総研M&Aコンサルタントを活用
自社の適切なM&Aのタイミングを見極めるためには、社外のM&Aコンサルタントを活用することも、一つの方法です。
1.適切なM&Aのタイミングをご提案
企業価値は、自社の業績・財務状況のほか、M&A市場にも左右されます。この点、業界特化型コンサルティングを掲げている船井総研は、業界特性に加え、業界別M&A動向を把握しております。「業界全般の傾向としては下がり気味であるものの、特定の業態はM&Aニーズが高い」といった状況も頻繁に発生しています。業界の一次情報をストックしているコンサルティング会社の船井総研だからこそ、適切なM&Aのタイミングをご提案いたします。
2.心と身体の準備のサポート
譲渡を決意してから、譲渡契約書の締結(その後のM&A実行)に至るまでに、様々な準備が必要となります。気持ちの整理に加え、決算書、定款、就業規則、不動産賃貸借契約書、建物の検査済書等の許認可関連の書類、株主総会議事録等…書類の準備も進める必要があります。「どのようなタイミングで、どの書類が必要となるか」をM&Aコンサルタントからお伝えすることで、正確かつ効率的に進めることができます。
3.買手との信頼関係の構築
言わずもがな、譲受候補企業との信頼関係構築はM&Aを実現するうえで最重要です。
M&Aコンサルタントは、売手企業様と譲受企業様がお互いに気持ちよく案件を進められるよう、事前に論点を整理したうえで、ご面談の場を設定します。
売手企業と譲受企業が直接交渉するケースもありますが、せっかく候補企業が見つかったのにもかかわらず、トラブルがもとで破談する、という場合も考えられます。M&Aアドバイザーをおくことで、言いだしづらい本音の部分も含めて誤解なく、適切に意思疎通しやすくなります。
自社で過去にM&Aを実施したことがある、M&A経験豊富な人材を雇用している、という場合でもM&Aアドバイザーを起用するケースは一般的です。先ずは着手金をいただかない無料経営相談で、貴社やオーナーである皆様の理想的な将来像を描くお手伝いをさせていただけば、と考えております。
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税務監査・財務コンサルティングの業務経験に加え、事業承継・事業再生コンサルティングの成功経験を多く持つ。2017年10月に船井総研中途入社後、M&Aコンサルティングにより22件の案件成約を担当。 現在、船井総研における事業承継・M&Aコンサルティングの中核的な役割を担う。
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