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物流・倉庫業 M&Aレポート

M&Aの情報をコラム形式で発信してまいります。
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物流・倉庫業における2022年のM&A動向の振り返り

物流・倉庫業における2022年のM&A動向の振り返り

  • 物流・倉庫業 M&Aレポート
物流 M&A

物流・倉庫業の2022年市場動向

我々の生活とは切り離せない物流業界。昨今では、業界に蔓延する長年の課題に加え、社会情勢の変化に伴う新たな需要や課題も出てきています。具体的には、コロナ禍による社会生活の変貌インターネット通販(EC)拡大による物流需要の急増燃料・車両・その他原価高騰に伴うコスト増働き方改革関連法に伴う労働問題ドライバー確保の問題などが挙げられます。

未だコロナ前を下回る物量推移ではあるものの、EC市場は急激に伸長しています。高まる需要を背景に事業者数は増加しており、一般貨物自動車運送業者は57,856社(2022年3月末時点)と公表されました。事業者数の増加は競合の増加に繋がっており、サービスや品質の向上が求められるとともに激化する価格競争に巻き込まれているケースも見受けられます。

また、事業運営に欠かせない燃料やトラックの価格も値上がりを続けています。円安、原油高、半導体不足などの影響を受け、ここ1年で大きくコストが増加しています。一方で、これらを運賃の上昇に転嫁することは容易でなく、荷主との交渉が難航しているという声も聞かれます。

そして、いわゆる2024年問題への対応です。働き方改革関連法に伴い、時間外労働に対する規制(1人当たりの時間外労働時間は年間960時間まで/2024年4月~)や時間外労働賃金の割増(1か月60時間を超える時間外労働には50%増の割増賃金/2023年4月~)が義務化されます。残業が慢性化している企業や長距離輸送などで拘束時間が長くなる企業への打撃は大きなものです。

そのような中、事業の更なる発展や安定を目指し、他社との提携を模索する企業も増えてきております。様々な課題が叫ばれる業界ではありますが、需要が無くなることはなく、社会インフラとして必要不可欠な業界です。サービスの提供を止めない為にも、より効率的な事業運営を目指していく必要性が高まっています。物流業界はいま、様々な転換点を迎えていると言えるでしょう。

物流・倉庫業の2022年M&A件数

もともとは「後継者不在」問題の解決策として有効活用されていた物流業界におけるM&Aも、前述のような課題解決や更なる事業成長の為に活用されるようになってきています。

2022年の物流業界においては、公表されている件数だけでも82件のM&Aが実施されました。(日本企業同士のM&Aの他に、日本企業と外国企業のM&Aも含まれます))(レコフM&Aデータベース調べ)。(データ種別をM&A、検索期間を2022 年1月1日~2022年12月31日と設定し、業界を物流と設定した際の件数データ)

公表されていないものも含めると過去最多規模になっているでしょう。事業承継問題のみならず、自社の成長スピードに拍車をかける成長戦略の一つとして、M&Aの検討をいただくのが当たり前の時代となってきているかもしれません。

物流・倉庫業の2022年M&Aのピックアップ事例5選

事例①

譲受企業:セイノーホールディングス

譲渡企業:地区宅便

M&Aの背景

セイノーホールディングスは、メール便・ポスティング事業を営む地区宅便を買収しました。同社は東京都内に本社を構えるほか、埼玉県・千葉県・北海道にも支店を有しています。ラストワンマイルの配送ネットワークを強みに、時代に即した新たな配送ネットワークの構築に取り組んでいきます。

事例②

譲受企業:ハマキョウレックス

譲渡企業:中神運送

M&Aの背景

ハマキョウレックスは、一般区域貨物自動車運送事業の中神運送(愛知県豊橋市)を買収しました。同社は、愛知県・長野県・神奈川県に拠点を置き、国産青果物・輸入青果物の輸送を中心に事業を展開してきました。ハマキョウレックスは青果物輸送に伴うノウハウを獲得し、シナジーを期待しています。両社の培ってきたノウハウを組み合わせることで、付加価値の高い物流サービスを提供することを目的としています。

事例③

譲受企業:センコーグループホールディングス

譲渡企業:Kyoudou Project

M&Aの背景

センコーグループホールディングスは、外国人派遣業を営むKyoudou Project(茨城県龍ケ崎市)を買収しました。同社は茨城県南部を拠点に、関東地区の大手食品加工会社や金属製造会社など約40社へ外国人労働者の派遣事業を行っています。センコーグループホールディングスは、外国人の派遣事業を拡大しており、関東地区にあるグループの大型物流拠点へ就労可能な外国人の派遣を拡充していくことを目的としています。

事例④

譲受企業:アサヒロジスティクス

譲渡企業:川越自動車学校

M&Aの背景

食品物流業を営むアサヒロジスティクスは自動車教習所運営の川越自動車学校を買収しました。同社は1956年に開業し、ドライバー専用研修施設を保有しています。アサヒロジスティクスは未経験者、若年層、女性ドライバーの採用を行っており、今回のM&Aを通じて免許取得から人材育成を自社グループ内において一気通貫で行うことを目的としています。

事例⑤

譲受企業:五健堂

譲渡企業:六ツ星運送

M&Aの背景

五健堂は、一般貨物自動車運送事業の六ツ星運送(徳島県松茂町)を買収しました。同社は大型冷凍ウィングを中心に31台の車両を保有しており、主に関東方面への一般貨物を取り扱っています。五健堂は業容・エリアの拡大を目指しており、2024年問題への対応として期待がなされます。

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