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医療・介護 M&Aレポート

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医薬品卸売業界におけるM&A       

医薬品卸売業界におけるM&A       

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医薬品卸 M&A

医薬品卸売業とは

医薬品卸売業は、医薬品や医療機器などの製造業者から小売薬局や病院などの顧客へ製品を供給する役割を果たしています。

医薬品は、病院や調剤薬局などに販売する医療用医薬品と、ドラッグストアなどに販売する一般医薬品に分類されます。

医薬品卸売業界の市場規模

医薬品卸売業界は、1990年代からM&Aによる業界再編が進んでおり、大手4社(メディパルホールディングス、アルフレッサホールディングス、スズケン、東邦ホールディングス)で約90%を超える寡占市場です。

医薬品卸売行年鑑[2021]によると、業界の市場規模は、約9兆円3,877億円です。

2023年度の大手4社の売上は、メディパルが3兆3,600億円、スズケンが2兆3,148億円、アルフエレッサが2兆2,960億円、東邦が1兆3,885億円です。

医薬品卸売業界の特徴

医薬品卸売業界は、私たちの生命に関わる医薬品を取り扱うことから、以下のような業界の特徴が挙げられます。

①規制環境: 厳格な法規制に従う必要があり、輸出入や品質管理まで厳しい要件を順守する必要があります。

②ロジスティクス: 温度管理や保管条件などの厳しい要件や災害や感染症等の有事においても機能する体制が求められます。

③供給網: 製薬会社、製造業者、医療機関、薬局など複数の関係者が絡む複雑な供給網の中で、需給バランスを取りながら、効果的な調達と供給を管理する役割を担います。

④リスク管理:近年、需要が増加しているジェネリック医薬品(後発医薬品)などの取り扱いにおいて、予期せぬ副作用の発生や調達プロセスの問題による製造中止等の事態は業績に大きな影響を与えるため、精度の高いリスク管理が求められます。

以上のように、医薬品卸売業界は、供給で高い要求を満たすサービスである一方で、差別化が困難であり、価格転嫁が容易でないために、薄利体質になってしまう業界構造といえます。

医薬品卸売業界でM&Aを実行するメリット・デメリット

譲受側のメリットとデメリット

M&Aの譲受企業にとっては、更なる垂直統合によるコスト削減や、既存のノウハウを活かした他分野での水平統合により、利益の維持・向上の点でメリットがあるといえます。

一方、買収した企業に簿外債務や従業員離職のリスクを抱える点が、デメリットです。

譲渡側のメリットとデメリット

M&Aの譲渡企業にとっては、事業拡大、従業員待遇の向上、株主の利益獲得がメリットとして挙げられます。

一方、M&Aを行うことによって、従業員や既存の取引先から反対を受ける可能性がある点がデメリットとして考えられます。

当該業界のM&A事例

|メディカル一光グループによる西部沢井薬品の事業譲受

2023年4月、三重県、岐阜県、滋賀県の3県を主な営業エリアとしていたメディカル一光グループは、ジェネリック医薬品使用促進策を背景にする市場で、営業エリアの拡大と収益強化を図るべく、沢井製薬の代理店で、北九州エリアを拠点とする西部沢井薬品と事業統合を行い、規模拡大と効率化を図っています。

|Sトレーディング(スギホールディングス)による渡辺貿易の買収

2022年6月、スギホールディングスは、参加でヘルスケア領域でのビジネスモデル、商品を提供するSトレーディングス(愛知県安城市)を通じて、医薬品卸の渡辺貿易を買収した。渡辺貿易は、医薬品の国外輸出を展開しており、香港、マカオ、台湾を販売先に有しており、スギHDは、アジア市場に対して、医薬品を含むヘルスケア商品を提供していきます。

|東邦ホールディングスによる神戸医師協同組合の事業譲受

2021年7月、東邦ホールディングスは、傘下の東邦薬品を通じて、神戸医師協同組合から医薬品販売事業を譲り受けました。同組合は、医療経営のサポートを組合員向けに行っており、東邦薬品はグループの医薬品供給体制を活用した医薬品の販売や顧客支援システムの提供を通じ、地域医療体制を強化することが想定されます。

まとめ

M&Aは、いずれの当事者様(譲渡側・譲受側)においても、企業経営の中で、非常に大きな転換点です。弊社では、入念な事前準備の上で、「時流」「タイミング」を見定め、ともに成長戦略に資する意思決定のサポートをしております。

 

単なる「マッチング」だけに固執した、M&Aコンサルティングではなく、当事者様の「持続的成長(サステナブル・グロース/船井総合研究所では、略して「サステナグロース」と称しています)」を目指したサポートを行っております。

経営者に伴走することを目指した「経営者コンサルティング」を大切にしながら、少しでもお役立ちできたらと思いますので、事業承継・M&Aにお悩み、ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

以上

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