飲食業界の2023年時流予測と飲食業におけるM&Aの活用方法
- 飲食 M&Aレポート
飲食業界は新型コロナウイルスに苦しまされてきました。それがインフルエンザと同等の5類になったこと・屋内でのマスク着用を強制しない方向になり、今後飲食業界に対する需要は高まるものとみられております。
今回は「飲食業の2023年時流予測と飲食業におけるM&Aの活用方法」についてお話させて頂きます。
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飲食業界のM&A
まず単刀直入に申し上げます。
「飲食業はM&Aに非常に適した業種です!!!!」
その理由について、解説いたします。
飲食業界がM&Aに適している理由
飲食業がM&Aに適している理由は、飲食業(外食産業)は参入障壁が低く、比較的容易に開業できる業種だからです。
一方、初期投資は大きく、まずは店舗物件を取得し、厨房機器や設備、店舗造作を造る必要があることから、新規出店における出店費用は借入を活用した新規出店が多い業界です。
しかしながら、飲食店は開業してからの生存率が、2年で50%、3年で30%、10年で10%と言われており、極めて長期的な経営が難しい業種ということが言えます。
更には、廃業時は多大なコストをかけて作り上げた店舗造作が、一転して負の資産となり、解体・廃棄するにも多大なコストをかけて閉店しないといけません。
まだまだ使える厨房機器や設備、造作資産も、店舗の賃貸借契約の慣習では、原状回復での退去が契約書に盛り込まれております。
閉店するまでは財務上、有形固定資産として計上していた償却資産も、閉店後は廃棄物となってしまうという、現実を目の当たりにし、落胆したことがある経営者様も多いことでしょう。
しかしながら、M&Aを活用した出店戦略は、新規出店時と比較して、改装費用を大きくコストダウンすることができます。また、閉店時も買手企業に売却することで、造作資産や設備、厨房機器等も残存簿価や数百万から数千万円で取引され、大きな店舗閉鎖損から免れることも珍しくありません。
飲食業がM&Aを活用する意義とは
利用できる店舗を解体して廃棄することは環境負担も大きく、M&Aを活用した撤退戦略や成長戦略を掲げることは、CSR(※1)やサステナビリティ(※2)の観点からも非常大きな意義が見いだせます。
今後、大手チェーン店などの外食産業全体においても避けては通れない課題となると推測されます。
CSR ※1
CSR(Corporate Social Responsibility)とは、企業が組織活動をおこなうにあたって担う社会的責任を意味します。すなわち、企業は利益の追求だけではなく、従業員や消費者などのあらゆるステークホルダー(利害関係者)からの要求に対して適切な意思決定をおこなう必要があることを指しています。食品の産地偽装や消費期限の偽装など、企業による不祥事が繰り返し発生していることにより、企業の活動に対して厳しい目が向けられるようになりました。そのような事情からCSRは急速に重要視されています。
サステナビリティ ※2
サステナビリティとは、広く環境・社会・経済の3つの観点からこの世の中を持続可能にしていくという考え方を意味します。目先の利益を追求するのではなく、自然環境や社会システムの維持など、物事の長期的な影響を考えた活動を目指します。すなわち、より環境が再生し続けられるようなシステムを使って事業をおこなう、というのがサステナビリティの考え方です。1987年に「環境と開発に関する世界委員会」が「Sustainable Development」(持続可能な開発)という理念を謳った報告書を発表したことで、広く認知されるようになりました。
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また、下記の外食業界2023年時流予測レポートも合わせてご覧ください。
2008年銀行に新卒で入行。与信管理・調査部門を4年半程度経験後、21012年頃より、銀行にてM&Aアドバイザリー業務に従事。その後、2019年船井総研に参画後も、引き続きM&Aアドバイザリー業務に従事。
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