譲渡をご検討中の方 買収をご検討中の方

東北の自動車整備会社が、トラックボデー製作会社にグループインして、次の成長を目指す。

  • 自動車・整備
右:元 明石自動車工業株式会社 代表取締役 明石誠様
左:株式会社船井総合研究所 M&Aグループ マネージャー 山本 瑛

約100年続く明石自動車工業株式会社様。今回、家業である自動車整備業を東北のトラックボデー製作会社様へ株式譲渡されたことについて、元代表取締役の明石様にお話をお伺いさせて頂きました。

― まずは明石自動車工業株式会社について教えてください。

明石自動車工業株式会社は秋田県大館市にて、自動車一般整備業を主体に、自動車部品、自動車販売、リース等も展開する指定工場を運営しております。

-先々代の個人創業から約100年続く事業の株を売却されるということで、非常に大きな決断だったと思います。譲渡を検討された背景をお伺いできますか?

実は譲渡の検討は5年程前から考えていました。一番の理由は、コロナの影響もあり、秋田県大館市という北東北の土地柄もあり、生産年齢層の減少や、若年層の県外流出など、社会構造の変化に対して先行き不安が大きくなったことが背景にあります。

今後、5年後10年後の経営見通しが想像出来ずに、今後事業を成長させていくには、自社より大きなグループと一緒になる必要があると感じていました。私もすぐに引退する訳ではなく、M&A後も出来るだけ長く明石自動車工業株式会社に貢献していきたいと考えていたため、継続して関与できる譲受企業を探していました。

―複数のM&A仲介会社様とご面談される中で、船井総研に決めた理由をお教え下さい。

他の仲介会社様も相談していました。アドバイザリー契約を急ぐ仲介会社様も多かったのですが、船井総研様は、他社のお話も聞いた上で「どこと契約するのが良いか考えてからご連絡下さい」とおっしゃって下さいました。そのような中、スピード面と専門知識面、手数料面など、全てにおいて安心感が一番大きかった船井総研様へ最終的にお願いしました。

特に初期の相談段階から、M&Aに精通した船井総研の山本さんが大阪から大館市の本社までご訪問頂けたので、非常に信頼感がありました。アドバイザリー契約書も着手金や中間金が無料で、完全成功報酬という点や、手数料水準が他社と比較して安価だった点も、メリットが大きく感じました。

-話を進める中で、M&Aに対する不安な点などはありましたか?

複数社の譲受候補様とトップ面談を行う中で、条件面が合わずにお見送りが何度も続いた時は、本当に譲渡出来る日が来るのか不安で心が折れそうになりました。そのような中でも、条件面の調整や方法を提案して頂き、次回のトップ面談までに譲受企業様が気にされるポイント等を整理してクリアにしていくことで、少しずつ不安材料が無くなっていきました。

-M&Aを進めていくにあたり、大変だったと思ったところがあればお教え下さい

やはりデューデリジェンスが大変でした。創業年数が長く、代表が何度も入れ替わっていることもあり、過去の資料が保管されていないものもありました。本社や自宅にヒントとなるものが無いかを探しました。株主の遍歴を辿ったり、顧問税理士先生に相談したり、日ごろは気にも留めない事項の確認に追われた期間でした。オンサイトDDは数日に渡りましたが、今までの経営の棚卸にもなり整理も出来て、大変でしたが最後は不思議とスッキリとした気持ちにもなれました。オンサイトDDが終わったあとは、顧問税理士先生や不動産鑑定士先生、司法書士先生にも相談してご協力頂き、船井総研様に伴走頂きながら迅速にご成約まで導いて頂けました。

―1年間以上に渡り、船井総研がM&Aのご支援をさせて頂きましたが、どのような印象をお持ちでしょうか?

船井総研様には、たくさんの特殊スキーム立案や助言、関係各社の調整を行って頂きました。難しい対応も柔軟で迅速に対応頂けたことに感謝しております。また、船井総研様の諦めない気持ちが伝わってきて、自分自身何度も励まされました。今回は複数社の仲介会社様へ相談した際に、‘‘事業承継は難しいかもしれない‘‘ということは十分理解していましたが、業種に精通しているM&Aコンサルタントさんだったからこそ、素晴らしい譲受会社様とご縁を頂けたのではないかと思います。船井総研様には最後の最後まで無理なお願いをさせて頂きましたが、その都度ご調整を頂けたこと、本当に感謝しています。

―最後に、改めて、今回のM&Aの感想をお聞かせください。また、自動車整備業界に限らず、M&Aに悩まれている経営者様も多いと思います。M&Aで株式譲渡を実体験した経験からアドバイスができることがあればお教え下さい。

たくさんの経営者様が業績不振や将来の不安で悩まれていると思います。私も約100年続く家業を譲渡することに抵抗があり、創業者や先祖に申し訳なく感じることもありました。しかし、素晴らしい譲受会社さんを船井総研様にご紹介頂き、ご縁を頂くことができました。そして、代々続く社名も残しながら引き続き事業に携わらせて頂くことができております。自社と同業種でなく、異なるビジネスモデルと自社が融合することで更なるスケールアップとシナジー効果を生み出せるとワクワクしております。

次世代に引き継いで行く為にも、将来が見えるM&Aとなり、とても満足しています。弊社はこれまで長くの間、地域の皆様方に育てて頂きました。これからは、今まで以上に地域に貢献することで、恩返ししていきたいと考えております。

これからも明石自動車工業株式会社に携わらせて頂くことは、非常に喜ばしい限りです。もし悩まれている経営者の方がいらっしゃいましたら、是非一歩踏み出してご相談されることをお勧めいたします。きっと明るい未来が待っていると思います。

船井総研担当コンサルタントより
株式会社船井総合研究所 M&Aグループ マネージャー 山本瑛

(明石自動車工業様のM&Aを担当)

当初、明石自動車工業様より事業承継のご相談を頂いた時は、コロナ禍で経営数値も決して良いとは言えず、我々が結果にコミットできるか悩みました。その中で、実現可能性のあるスキームや、進め方を提案させて頂きました。当初は複数のM&A仲介会社様に相談頂く中で、最終的に船井総研にお任せ頂いたからには、必ず明石様と譲受会社様のご期待に沿いたいという想いで精一杯活動させて頂きました。

結果的には、最初のご相談から約1年が経過しましたが、M&Aがご成約した時の明石様の感謝の言葉に救われました。今後は素晴らしい譲受企業様と共に、地域に貢献し、大きく事業成長されることを期待しております。

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