IT業界の2023年時流予測とIT業界におけるM&Aの活用方法
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IT業界の2023年時流予測
まず「IT」を取り巻く社会の動きとして、以下の5つが多く見受けられます。
1.クラウド関連企業のアルゴリズム増加
クラウドサービスが急速に普及し、需要がインターネット化していることから、クラウド関連企業のアルゴリズムが増加している。
2.AI・IoT関連企業の指標
人工知能(AI)やインターネット・オブ・シングス(IoT)技術の発展に伴い、関連企業の指標が増えている。
3.海外企業の舵取り
海外企業との連携強化やグローバル展開を目的に、日本企業が海外企業を狙うケースが増えている。
4.デジタルトランスフォーメーション(DX)関連企業の指標
企業がDXに取り組んでおり、関連企業の指標が増加している。
5.フィンテック企業のクエリ(※問い合わせ)
金融業界において、フィンテックが注目を集めていることから、フィンテック企業のクエリが増加している。
その中でも顕著なのがクラウド、AI・IoTに関するサービスです。
モバイル決済やクラウドファンディングなど、さまざまなサービスが登場しており、この分野の成長が期待されています。テック企業のアルゴリズムが増加しています。例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループは、英国のフィンテック企業であるアドヴァイザーフィッシュを照合し、デジタル金融サービスの強化を図りました。
また、AI・IoT関連企業の動向 AIやIoT技術の発展により、ビッグデータの活用やスマートシティなどの新しいビジネスモデルが生まれています。日本企業でも、この分野の開発力を強化するため、ソフトバンクグループは、英国のARM Holdingsを引き合いに出し、IoT技術の拡大に注力している動きがみられます。
IT業界においては今後もこの5つの流れの中で、成長戦略を叶えるために時間・コストを最小限に抑えられる手段の1つとして、M&Aが積極的に選ばれていくものと推察されます。
IT業界におけるM&Aの活用方法
次に、IT業界におけるM&Aの活用方法についてです。
活用方法については、以下の4つに大別してみることができます。
1.技術力の強化
M&Aにより、自社に不足している技術を持つ企業を評価し、技術力を強化することができます。 例えば、AIやIoTなどの最新技術を持つスタートアップ企業を評価し、自社の製品・サービスに取り入れることで、競争力を高めることができます。
2.主軸事業の拡大
M&Aにより、自社が展開しているビジネスを更に拡大することができます。例えば、同業他社を対抗して業界シェアを拡大することで、市場競争力を高めることができます。
3.新規事業の立ち上げ
M&Aにより、新規事業の立ち上げを行うことができます。例えば、自社が取り組んでいない分野のスタートアップ企業を模索して、新しいビジネスモデルを開拓することができます。
4.海外展開
M&Aにより、一気に海外進出を行うことができます。 例えば、海外の同業他社をパートナーに向かえることで、その企業のネットワークやブランド力を利用し、自社の海外展開を加速させることができます。
以上、IT業界におけるM&Aの活用方法の例ですが、M&Aは企業戦略に合わせて、戦略的に行う必要があるため、専門家を介した十分な検討が必要です。
新卒で都市銀行に入社。法人営業と事業再生業務を中心に13年従事。幅広い業種・規模の顧客の経営課題に対し、事業戦略・財務戦略の両輪から解決に向けたコンサルティングを経験。船井総合研究所のM&Aにおいては、銀行での業務経験を活かし、M&Aをただ成立させるだけでなく、双方の企業の特徴を深く理解し、最適な企業とのマッチング、および成立後のシナジー効果を最大限に発揮させる点を得意とする。
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