歯科の新規開業費の高騰が叫ばれている昨今、今と昔の開業費の比較をしていきます。そして今の新規開業と、M&Aによる開業とでは経営戦略上どちらが賢い選択と言えるのでしょうか。今後の医院経営を左右する重要なテーマについて確認していきます。
「まだ先のこと」と考えているうちに、選択肢が狭まってしまうかもしれません。今年以降のさらなる採用難・競争激化に備え、今から「攻めの出口戦略」を検討しませんか?具体的な検討ツールのダウンロードや、専門家への出口戦略の相談を通じて、納得感のあるリタイアへの準備を今から始めることができます。


歯科の開業費用の昔と今、新規開業とM&Aとの差



開業費用は右肩上がり
上図をご覧いただくとお分かりになる通り、歯科医院の開業費用は右肩上がりで推移してきました。先生方も痛く実感されているところかと思います。特に2020年代以降は下記の要因から一気に開業費用が高騰してきております。
経営成果を出すための機材投資がマストに
新型コロナウィルスにより、衛生面での機材投資をされた医院様もいらっしゃるのではないでしょうか。そもそも歯科医院の場合、衛生対策を徹底しているところが多いですが、コロナをきっかけにさらなる衛生面での投資を行われたことでしょう。また、口腔内スキャナーを用いて、マウスピース矯正を患者さんに提供する体制が当たり前化してきており、開業時にスキャナーとセファロ含めた機材の大型投資をされるところも一般化してきており、開業費の高騰につながっています。
ウクライナ情勢と経済制裁による資材供給チェーンの崩壊
2022年2月以降は、ウクライナ情勢の不安定化に伴い、ロシアへの経済制裁などを含め、木材や鉄鋼などの建設資材の供給チェーンが崩壊し、資材の高騰につながりました。下記に、一般財団法人建設物価調査会から引用した、1990年~2025年までの建設資材物価指数(紙・木材と鉄鋼)のグラフを掲載します。ご覧の通り、ウクライナ情勢の不安定化以降急激に資材の高騰が見て取れます。
資材の高騰により、歯科の開業費も増大しております。

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経営環境の激化からくる投資額増加
現在、歯科の経営ノウハウがインターネットやYouTubeで得られやすくなっていること、コンサルティングを受けることが一般化してきていることで経営上手な歯科医院が増えており、歯科医院同士の競争が激化しております。
競争激化に伴い、従来ではそこまで必要にならなかった「HP対策」「WEBを軸とした広告投資」「予約・患者管理システム」「コンサル費用」が必須投資となりました。スタッフ採用も激化しており、人件費高騰・採用コスト増加も影響し、ハード面だけではなくソフト面での初期投資額が顕著に増加しています。
新規開業費用の高騰から見るM&A
新規開業、分院開業するのは財務的に重たい
今まで見てきたように、歯科の新規開業費用は高騰化の一途をたどっています。新しく出てくる機材も数百万の投資が必要になるケースもあり、マウスピース矯正の原価をはじめとする歯科材料も値上げが進んできています。且つ人材の採用コストも年々高まってきています。
そんな中で新規開業で大きな投資を行い、0から軌道に乗せていくのは中々に大変だということで、新規開業や分院展開を諦める方もいらっしゃいます。
一方で、M&Aに活路を見出す方が、歯科でも生まれてきました。
機材、人材、患者さん。決算書を引き継げるM&Aは合理的
歯科の新規開業が年々割に合わなくなってきている中、歯科のM&Aに舵を切る歯科経営者が増えてきました。M&Aでは、機材や建物を引き継げるので資材高騰の影響を受けづらく、スキーム次第ですが人材をそのまま引き継ぐことができ、患者さんにそのまま通っていただけることが出来ます。
言い換えれば決算書を引き継げるようなもので、ローリスクハイグロースな成長戦略と言えます。また、歯科は未曽有の後継者不足です。魅力的な医院・院長でも後継者がおらず、譲受先を探している医院様も今後増えてくるでしょう。そういう歯科医院様と手を組み、譲り受けていくことで、今までにない成長軌道に乗ることが出来ます。
新規開業とM&A。どちらの戦略を採用するか
新規開業の高騰から、M&Aについて眺めてみました。歯科にとっても今後の経営テーマとしてM&Aは欠かせないものとなってきます。今の内から客観的に新規開業とM&Aを眺めてみて、どちらの戦略を主軸におくのか、あるいは両方走らせていくのか、是非ご検討ください。
当社では歯科専門のコンサルタントが、歯科M&Aのサポートをさせていただいております。いつでもお気軽にご相談ください。



歯科のM&Aに関するより詳しい情報は、下記の記事をご参照ください。
1.歯科医院M&AのTOP
2.歯科のM&A事例
3.歯科のM&Aの失敗事例
4.歯科のM&Aのメリット・デメリット
5.歯科のM&Aのポイント
6.歯科のM&Aの特徴
7.歯科のM&Aの譲渡対価の相場観
8.歯科のM&Aの注意点