第三者承継(M&A)とは|会社売却の流れと後継者の探し方を中立に解説
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第三者承継(M&A)とは|会社売却の流れと後継者の探し方を中立に解説

この記事では、第三者承継(M&A)とは何かを、事業承継の選択肢と会社売却の流れから解説。後継者の探し方、仲介・公的支援・マッチングサイトの違い、メリット・デメリット、失敗を防ぐ進め方まで中立に紹介します。


経営の正解は、一つではありません。 まずは出口戦略の『選択肢』を可視化する診断ツールを手に取り、 次なるステージへの展望を具体化する準備を始めてください。 プロの目利きで自社の『真価』を知ること。それが、後悔のない決断への第一歩です。

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第三者承継とは、経営者の親族や社内の従業員ではなく、社外の会社や個人に経営権を引き継ぐ事業承継の方法です。

一般にM&Aと呼ばれ、後継者不在に悩む中小企業にとって、廃業を避けるための現実的な選択肢のひとつになっています。

「M&A仲介会社から届いた提案は、要は乗っ取りということでいいのでしょうか」。

こうした警戒の声を持つ経営者は少なくありません。

何カ月も代表宛に電話やダイレクトメールが届き、「うちみたいな小さい会社にまでコンタクトを取ってくる時点で、適当な営業をしているのではないか」と感じる方もいます。

一方で、「利益が出ている会社なら、お金を出してでも引き継ぎたいという法人や個人がいるはずなのに、結局うまい話はないのではないか」という、第三者承継そのものへの懐疑も根強くあります。

本記事では、こうした不信や懐疑と正面から向き合いながら、会社売却が実現するまでの流れと後継者の探し方に絞って、特定の手法や仲介会社への誘導を意図せず中立の立場で解説します。

第三者承継とは|親族・社内以外の第三者に会社を引き継ぐ事業承継の方法

第三者承継は、事業承継の3つの方法(親族内承継・従業員承継・第三者承継)のうち、後継者を社外に求める方法です。

親族にも社内にも引き継げる相手がいない場合の選択肢として、近年広く使われるようになりました。

事業承継の3手法における第三者承継の位置づけ(親族内承継・従業員承継との違い)

親族内承継は経営者の子や親族が、従業員承継は社内の役員・従業員が後継者になるのに対し、第三者承継は社外の会社や個人が後継者になる点が大きく異なります。

親族内承継のように後継者教育に何年もかける必要がなく、資金力のある譲受先が見つかれば、比較的短い期間で経営体制を引き継げるという特徴があります。

親族内承継の具体的な進め方は、こちらのコラムもおすすめです。

親族内承継とは|メリット・デメリットと進め方を経営者・後継者向けに解説

一方で、社内の事情を一から理解してもらう必要があるため、引き継ぎ後の統合には従業員承継以上に丁寧な対応が求められます。

従業員承継の具体的な進め方は、こちらのコラムもおすすめです。
従業員承継(社内承継・MBO/EBO)とは|進め方とメリット・デメリット

事業承継の3つの方法を一つずつ比較しながら検討したい方は、こちらのコラムもおすすめです。
事業承継とは|方法・進め方・税金までの流れをまとめて理解できるガイド

事業承継とM&Aはどう違うのか|第三者承継とほぼ同じ意味で使われる理由

事業承継とM&Aは、同じ意味で使われているように見えて、実際には範囲が異なります。

事業承継は親族内承継・従業員承継・第三者承継を含む広い概念であるのに対し、M&Aは会社や事業を譲渡・譲受する取引そのものを指す言葉です。

第三者承継はM&Aという手段によって実行されるため、実務上は「第三者承継(M&A)」とほぼ同じ意味で扱われています。

第三者承継という言い方が一般に浸透したのは、比較的最近のことです。

長年この分野に携わってきた実務家の観察として、後継者不在で廃業しかねなかった協力会社を、取引先の上場企業がグループ会社として引き継ぎ、事業を継続させた案件は、まだ「事業承継型M&A」という呼び方自体がほとんど聞かれなかった時代にすでに存在していました。

呼び名が定着する前から、実質的に同じ機能を果たす取引は行われてきたことになります。

第三者承継で引き継がれるもの|株式譲渡と事業譲渡という二つの手法

第三者承継で引き継がれる対象は、大きく分けて株式と事業です。

株式譲渡は、譲渡側の株主が保有する株式を譲受側に譲り渡す方法で、会社という器はそのまま維持されます。事業譲渡は、会社の一部または全部の事業(設備や契約、従業員との雇用関係など)を個別に譲渡する方法で、譲渡側の法人格は存続させたまま特定の事業だけを引き継がせることができます。

引き継がれる中身も、有形資産(設備・不動産・在庫)だけにとどまりません。技術やノウハウ、顧客との信頼関係といった無形資産、そして従業員の雇用や取引先との契約関係まで、まとめて引き継ぐことになります。

どちらの手法を選ぶかによって税務上の扱いや契約の引き継ぎ方が変わるため、実行段階では専門家と一緒に検討する必要があります。

【第三者承継に向けられる不信の正体|「乗っ取りでは」と感じる営業への向き合い方

「要は乗っ取りということでいいのでしょうか」という誤解はどこから生まれるか

M&A仲介会社から「優良企業様からの資本提携のご提案」といった資料が届くと、「要は乗っ取りということでいいのでしょうか」と身構える経営者は珍しくありません。

この誤解は、第三者承継が合意に基づく取引であるという前提が伝わりにくいことから生まれています。

第三者承継は、譲渡側の経営者が条件に納得したうえで契約を結ぶ取引です。

乗っ取りという言葉が連想させる、経営者の意思に反した強制的な支配権の奪取とは仕組みが異なります。条件が折り合わなければ、譲渡側はいつでも交渉を打ち切ることができます。

実務上は、廃業しかねなかった会社が取引先の上場企業のグループに入り、事業と雇用がそのまま続いたという結果につながることも少なくありません。

「4人の会社にまで営業をかけてくる」と感じる飛び込み営業の実態

「うちみたいな4人でやっている小さい会社にコンタクトを取ろうとしている時点で、適当な仕事をしてるなぁと思ってしまいます」。こうした感覚を持つ経営者も少なくありません。

M&A仲介会社の収益は成約時の成功報酬が中心であるため、幅広い規模・業種の企業に情報提供の連絡を行う営業モデルを採用している会社があります。

小規模な会社にまで連絡が届くのは、担当者が個別に会社を精査した結果というより、対象を広く設定したリスト営業である場合がほとんどです。

連絡を受けたこと自体が会社の価値を否定も肯定もしていないと捉えておけば、必要以上に身構えずに済みます。

強引な電話・DMにどう対応すればよいか|断ってよい場面の見分け方

連絡を受けた際にまず確認したいのは、会社名・担当者名・提案内容を明確に名乗っているかどうかです。名乗らないまま高圧的に返答を急がせる相手や、何カ月も同じ内容の電話・DMを繰り返す相手であれば、その場で断ってかまいません。

一方で、会社概要や手数料体系を明示したうえで、資料請求や情報収集の範囲にとどめて連絡してくる相手であれば、話を聞くこと自体に大きなリスクはありません。

判断に迷う場合は、その場で回答を決めず、顧問税理士や公的な相談窓口に一度相談してから返答することをおすすめします。

第三者承継で「良い会社は本当に外に出てくるのか」という疑問に数字で答える


「うまい話はない」と感じる経営者が多い理由|情報が外に出にくい業種の傾向

「そもそも利益が出ている会社なら、お金を出してでも引き継ぎたいという法人や個人がいるはずでは」「結局、うまい話はないのではないか」。第三者承継そのものへの懐疑を口にする経営者もいます。

利益の出ている会社が譲渡の対象になっているのは事実です。

実務上は、こうした案件の多くが、金融機関や顧問税理士など既存の取引関係を通じて水面下でやり取りが進み、公開のマッチングサイトに載る前に相手先が決まってしまうことも珍しくありません。

良い案件が「外に出てこない」ように見えるのは、存在しないからではなく、公開市場に出る前の段階で成立していることが背景にあると考えられます。

事業承継・引継ぎ支援センターの相談・成約の実態から見る市場規模

実際にどの程度の件数が動いているかは、公的機関の統計から確認できます。

独立行政法人中小企業基盤整備機構が公表した令和6年度の実績によると、全国の事業承継・引継ぎ支援センターへの相談者数は23,540者、第三者承継の成約件数は2,132件で過去最多を更新し、事業を開始して以来の累計成約件数は12,306件に達しています(出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「令和6年度 事業承継・引継ぎ支援センターの実績について」)。

公的窓口だけでもこれだけの件数が毎年成立している事実は、「良い会社が本当に外に出てくるのか」という疑問に対する、ひとつの答えになります。

民間の仲介会社やマッチングサイトを通じた成約はこの数字に含まれていないため、実際に動いている案件はさらに多いと考えられます。


第三者承継(会社売却)の流れ|相談から成約まで進める7つのステップ

第三者承継は、思い立ってすぐに完了する取引ではありません。

相談から成約、そして引き継ぎ後の統合まで、複数の工程を順番に踏んで進みます。

①相談・意向確認から②ノンネームでの後継者探しまで

最初の工程は、相談先への意向確認です。

譲渡を検討する理由や希望条件を整理したうえで、会社の概要を社名が特定できない形(ノンネーム)にまとめた資料を使い、譲受候補への打診を始めます。

この段階では、秘密保持契約を結んだうえで進めるのが基本です。

③トップ面談・条件交渉から④基本合意まで

譲受候補が関心を示すと、経営者同士が直接顔を合わせるトップ面談に進みます。

事業内容や企業文化の相性を確認し合ったうえで、譲渡価格や役員・従業員の処遇といった条件交渉に入ります。

双方が主要な条件に合意すると、法的拘束力を限定した基本合意書を締結します。

⑤デューデリジェンス(DD)から⑥最終契約・クロージングまで

基本合意の後は、譲受側が対象企業の財務・法務・事業実態を精査するデューデリジェンス(DD)に進みます。

上場企業が譲受側になる場合、開示義務を負う立場であることから、DDは非常に厳格に行われます。実務上よく指摘されるのが、「売上は右肩上がりに伸びる想定になっているが、具体的にどう伸ばすのか、それを実行する社員が見当たらない」という、事業計画の希望的観測と実行可能性のギャップです。

数字の前提だけを積み上げた計画は、DDの段階で修正を求められることが少なくありません。

DDの結果をふまえて最終条件を固めた最終契約を締結し、対価の授受と経営権の移転(クロージング)を行います。

⑦成約後に始まる引き継ぎ(PMI)の実務

契約の締結で第三者承継が終わるわけではありません。

クロージングの後は、業務プロセスや人事制度をすり合わせる引き継ぎ(PMI)の工程が始まります。実務上は、譲受先が上場企業や大手グループである場合、対象企業の社員が「大きなグループの一員になれた」ことを前向きに受け止め、その後の事業の伸びにつながるケースも見られます。

不安を抱えたまま引き継ぎを迎える社員が多い一方で、心理的な変化がプラスに働く場面があることも、あわせて知っておきたい点です。


第三者承継の後継者の探し方|仲介・マッチングサイト・公的支援を比較する

第三者承継で後継者を探す方法は、大きく分けてM&A仲介会社、公的支援、マッチングサイトの3つがあります。

M&A仲介会社に依頼する場合の特徴と手数料の考え方

M&A仲介会社は、譲受候補の紹介から条件交渉、契約書の作成支援まで一貫して伴走してくれる点が特徴です。

手数料は着手金・中間金・成功報酬を組み合わせた体系が一般的で、成功報酬は譲渡金額に応じて料率が下がっていくレーマン方式が広く使われています。

手数料は依頼先によって差があるため、契約前に算定根拠まで確認しておく必要があります。

経験上、業種特有の事情を理解している仲介会社かどうかで、紹介される譲受候補の質には差が出やすいものです。

後継者人材バンクや事業承継・引継ぎ支援センターなど公的支援を使う場合

事業承継・引継ぎ支援センターは、都道府県ごとに設置されている公的な相談窓口で、相談は無料です。後継者人材バンクという制度を通じて、創業を希望する個人と、後継者不在の事業者とをマッチングする仕組みもあります。

手数料をかけずに情報収集を始めたい場合の入り口として利用しやすい一方、マッチングの成立までに時間がかかりやすいという注意点もあります。

マッチングサイト(バトンズ・TRANBI等)を使う後継者募集の特徴

インターネット上のマッチングサイトは、譲渡側・譲受側の双方が案件情報を登録し、直接やり取りを進められる点が特徴です。

仲介会社を介さないぶん手数料を抑えられる場合がありますが、サイトによって成約時の手数料体系は異なり、交渉や契約書の作成を当事者同士で進める必要が出てくる場面もあります。

「お金をかけずに引き継ぎたい」という声にどう向き合うか

「自走できている会社を、お金をかけずに引き継げる方法はないか」と考える経営者もいます。マッチングサイトの手数料を避けたい、地方自治体の斡旋制度は時間がかかると感じる、という声です。

手数料をまったくかけずに進める方法としては、事業承継・引継ぎ支援センターなど公的窓口の無料相談を軸に検討を進める方法があります。

加えて、一定の要件を満たせば、M&Aにかかる専門家費用や設備投資費用の一部を補助する公的な補助金制度を活用できる場合もあります。

第三者承継の相談先を選ぶときに確認したい5つの判断軸

第三者承継の相談先を1社に絞り込む前に、複数の候補を比較しておくことをおすすめします。経験上、判断軸を確認しないまま契約を急いでしまうと、後になって「もっと比較しておけばよかった」と感じるケースが目立ちます。判断軸として、次の5点を確認しておくとよいでしょう。

業種・規模への理解度(専門性)

自社の業種・規模の取引実績があるか、業界特有の許認可や商慣習を理解しているかどうかは、提案の的確さに直結します。

税務・法務・労務まで一貫して相談できるか

譲渡益にかかる税金や資金計画まで、税務・会計の専門家と連携して相談できるかどうかも重要な軸です。窓口が分かれていると、税務と実行支援の間で情報のずれが生じることがあります。

手数料体系(着手金・成功報酬・レーマン方式)の明確さ

着手金・中間金・成功報酬の有無と算定基準が、相談の早い段階で明示されるかどうかを確認します。金額の大小だけでなく、何に対して支払うのかが説明されるかどうかが判断材料になります。

秘密保持・情報管理の体制

相談段階の情報が従業員や取引先に漏れると、社内の動揺や取引先の不安につながりかねません。秘密保持契約の締結や、情報管理の体制が整っているかどうかも確認しておきたい点です。

成約後の引き継ぎ(PMI)まで付き合ってくれるか

契約や引き継ぎの完了で相談が終わるのではなく、統合後の運営定着まで相談できるかどうかも見ておく必要があります。

成約時点で関係が終わる相談先と、その後も伴走する相談先とでは、引き継ぎ後の安定感に差が出ることがあります。

M&A仲介に限らず、事業承継コンサル全般の選び方や費用相場まで幅広く比較しておきたい方は、こちらのコラムもおすすめです。
事業承継コンサルの選び方と費用相場|依頼できることと注意点をわかりやすく解説


第三者承継のメリット・デメリット|売り手・買い手それぞれの視点で整理

譲渡側(売り手)のメリットとデメリット

譲渡側にとっての最大のメリットは、後継者不在でも廃業を避け、事業と雇用を残せることです。加えて、譲渡対価を経営者の引退後の生活資金に充てられる点も利点になります。一方で、経営権を手放すことへの心理的な負担や、譲受先が見つからない場合は交渉が長期化するという注意点もあります。

譲受側(買い手)のメリットとデメリット

譲受側にとっては、ゼロから顧客基盤や人材を育てる時間を買える点が大きなメリットです。既存の取引関係や技術をそのまま引き継げるため、新規事業に比べて立ち上がりが早くなります。一方で、簿外債務や労務上の問題が後から判明するリスクがあり、DDで見抜けなかった論点が統合後の負担になることもあります。

従業員・取引先への影響をどう小さくするか

従業員にとっては、雇用条件がどう変わるのかが最大の関心事です。取引先にとっては、担当者や取引条件が変わらず継続するかどうかが焦点になります。実務上は、契約締結後できるだけ早い段階で、変わる点と変わらない点を整理して伝えることが、社内外の不安を小さくする方法として有効です。

想定していたメリットが得られず、こじれてしまう典型的な要因については、こちらのコラムもおすすめです。
事業承継の失敗事例とうまくいかない理由|早期の相談で防げる備え方』。

第三者承継(M&A)の実例|後継者不在から譲渡が実現したケース

一人で抱え込まず相談したことが転機になったケース

埼玉県で自動車整備・販売業を営んでいた北進モーター販売株式会社は、息子を後継者にと考えていたものの健康面の不安から親族内承継を断念し、社内の従業員に引き継いだ後も経営方針が合わず、80歳を超えた先代が再び社長に戻らざるを得ない状況にありました。

「廃業という最後の選択肢も頭をよぎった」としながらも、50年以上続けてきた会社への愛着から「どうしてももったいないという気持ちが働いてしまって、なかなか周囲に相談できずにいました」と振り返っています。

取引先の信用金庫の担当者に相談したことをきっかけに、長年支えてくれた従業員や取引先を優先する形で第三者承継を決断し、約2年半の相手先探索を経て譲受先との成約に至りました(出典:埼玉縣信用金庫キャピタルのウェブサイトに掲載された北進モーター販売株式会社のインタビュー記事、https://www.shinkin-vc.co.jp/interview/hokushinmotor/)。

一人で抱え込まず、早い段階で身近な相談先に声をかけることが、選択肢を広げる一歩になります。

廃業しかけていた企業が上場グループの一員として存続したケース

本記事の筆者が過去に、上場企業の会計監査を担う会計事務所に在籍していた時代にも、後継者不在で廃業しかねなかった協力会社を、取引先の上場企業がグループ会社として引き継ぎ、事業を継続させた例に関わったことがあります

。地域や業種は伏せますが、当時は「事業承継型M&A」という呼び方自体、ほとんど聞かれない時代でした。引き継がれた側の社員が「大きなグループの一員に入れた」ことを前向きに受け止め、その後の事業の伸びにつながった様子も見てきました。

第三者承継は、廃業以外の選択肢として、実務の現場では以前から機能してきたことがわかる事例です。

【まとめ】第三者承継(M&A)を検討するときに、まず整理したい3つのこと

「継ぐ意味があるか」を問い直す前に確認したい会社の現状

第三者承継を検討する前に確認しておきたいのは、自社の現状です。

財務内容や取引関係、技術・ノウハウといった強みを整理しておくことで、譲受候補にとっての価値が明確になり、条件交渉も進めやすくなります。

不安なまま一人で判断せず、中立に相談できる窓口を持つこと

「乗っ取りでは」という警戒や「良い会社は本当に外に出るのか」という懐疑を抱えたまま、一人で判断を急ぐ必要はありません。

まずは公的な相談窓口や、手法を限定せずに整理してくれる相談先に、現状を話してみることをおすすめします。

船井総研あがたFASでは、第三者承継に限らず親族内承継や従業員承継も含めて手法を絞り込まず、税務会計と経営コンサルティングを一気通貫で見る立場から、状況に応じた選択肢を一緒に整理し、実行まで伴走する相談を受け付けています。

まずは自社の現状を整理したうえで、複数の相談先に声をかけて比較することから始めてみてください。

あわせて、事業承継に関する資料ダウンロードもご用意していますので、気になる方はご活用ください。

事業承継の資料ダウンロード

自社に合った選択肢を中立の立場で相談したい方は、こちらのコラムもおすすめです。
事業承継は誰に相談すべき?相談先の種類と選び方をわかりやすく解説


経営の正解は、一つではありません。 まずは出口戦略の『選択肢』を可視化する診断ツールを手に取り、 次なるステージへの展望を具体化する準備を始めてください。 プロの目利きで自社の『真価』を知ること。それが、後悔のない決断への第一歩です。

【業界専門コンサルタントが担当】「出口戦略」診断で自社の価値を正しく守る。ベストな承継を実現するための第一歩。


よくある質問

Q. 第三者承継とは何ですか?

第三者承継とは、経営者の親族や社内の従業員ではなく、社外の会社や個人に経営権を引き継ぐ事業承継の方法です。一般にM&Aと呼ばれ、親族内承継・従業員承継とあわせて事業承継の3つの方法のひとつに位置づけられます。株式譲渡または事業譲渡という形で、株式や事業用資産、従業員の雇用、取引先との関係までまとめて引き継がれます。

Q. 事業承継とM&Aの違いは何ですか?

事業承継は親族内承継・従業員承継・第三者承継を含む広い概念で、M&Aは会社や事業を譲渡・譲受する取引そのものを指します。第三者承継はM&Aという手段によって実行されるため、実務上は「第三者承継(M&A)」とほぼ同じ意味で使われています。事業承継全体の中で、第三者承継はM&Aを伴う一手法という位置づけになります。

Q. 第三者承継(M&A)はやめたほうがよいのでしょうか?

一律にやめたほうがよいとは言えません。後継者不在で廃業を検討している場合、第三者承継は事業と雇用を残せる現実的な選択肢のひとつです。ただし、譲渡対価や従業員の処遇など条件面の精査が不十分なまま進めると後悔につながるため、複数の相談先を比較し、条件を十分に確認したうえで判断することをおすすめします。焦って1社だけで話を進めないことが、後悔を減らす近道になります。

Q. 第三者承継(M&A)を仲介会社に依頼すると手数料はどのくらいかかりますか?

手数料は仲介会社によって異なり、着手金・中間金・成功報酬を組み合わせた体系が一般的です。成功報酬は譲渡金額に応じて料率が下がるレーマン方式が広く使われています。事業承継・引継ぎ支援センターなど公的窓口であれば相談自体は無料のため、手数料をかけたくない場合はまず公的窓口を検討する方法もあります。契約前に算定根拠まで確認しておくことをおすすめします。

Q. 後継者を探すマッチングサービスにはどのような特徴がありますか?

マッチングサイトは、譲渡側・譲受側が案件情報を登録し、直接やり取りできる点が特徴です。仲介会社を介さないぶん手数料を抑えられる場合がありますが、交渉や契約書作成を当事者同士で進める場面も出てきます。公的な後継者人材バンクを含め、複数の手段を比較しながら自社に合った探し方を選ぶことをおすすめします。手数料と手間のどちらを優先するかで、選ぶべき手段は変わってきます。


植木 諒

(株)船井総研あがたFAS マネージャー

士業事務所でキャリアを歩み、法務・不動産の現場実務に精通。2018年の船井総研入社後は、財務コンサルティングを主軸に数多くの事業承継・再生案件を完遂してきた 。現在はグループの事業承継分野で中核を担う存在である 

土地家屋調査士・行政書士の資格を保持し、「事業・財産・組織」の3つの視点から包括的に支援 。現場実務から承継戦略までをワンストップで解決できる希少なコンサルタントとして、多くの経営者から厚い信頼を得ている。

植木 諒

(株)船井総研あがたFAS マネージャー

士業事務所でキャリアを歩み、法務・不動産の現場実務に精通。2018年の船井総研入社後は、財務コンサルティングを主軸に数多くの事業承継・再生案件を完遂してきた 。現在はグループの事業承継分野で中核を担う存在である 

土地家屋調査士・行政書士の資格を保持し、「事業・財産・組織」の3つの視点から包括的に支援 。現場実務から承継戦略までをワンストップで解決できる希少なコンサルタントとして、多くの経営者から厚い信頼を得ている。