自動車販売/整備業M&Aニュース

皆様、いつも大変お世話になっております。株式会社船井総研あがたFAS マネージングディレクターの淵上幸憲と申します。
今回は「自動車販売/整備業M&Aニュース」について解説させていただきます。
自動車業界のM&Aについては近年非常に大きな案件が多数出ておりました。
2024年には大手商社と大手中古車販売店の大型案件であったり、大手ガソリン事業を展開している企業と大手中古車販売店のM&Aであったりと目立つニュースもたくさん出ております。どれもそれぞれの強みを活かしてより良い形になっていることは間違いないですし、それが結果として業界をより良くしているというのも確かだと感じます。本ブログではこういったM&Aの事例であったり、それ以外でも様々な最新のニュースをお伝えしたいと思います。
1.大手カー用品店の自動車販売/整備業のM&A
大手カー用品店でいうとBIG2があげられますが、この数年では1年間に5件以上のM&Aを展開しております。IR上ではM&Aでの投資予算も定めており、計画的かつ盤石な体制で展開されております。
特に大きな話題だとディーラー事業を展開している企業、自社ローンを展開している企業を買収して、そこから積極的にエリア開拓もして急成長を遂げております。友好的なM&Aを実現しているからこそ、この急成長が実現できているのだと感じております。
2.大手物流会社の整備工場M&A
大手物流会社がトラックのメンテナンスを内製したいというニーズから物流会社の整備工場M&A案件も急増しています。商用車になると車検も1年に1回の頻度になるため経費も高額になるので内製したほうがコストメリットは各段に高まります。そんな中昨今では指定の価値が高まっているからこそ、指定工場の譲渡案件も多数出ておりますので、そういった意味では1つのトレンドになっていると感じます。
3.事業承継ファンドによる中小整備工場のM&A
ファンドを活用したM&Aも増えております。実際には整備業界として後継者不足の課題が大きく出てくる中で、事業承継ファンドを受けてM&Aを行うケースも増加しているとのことです。整備士や指定の市場価値が高まっているからこそベストなタイミングになっていると感じております。
4.鈑金工場のM&A
近年では鈑金工場の数が年々減少傾向になっております。市場として鈑金の台数が減少している背景と、工員不足からこの実態となっております。特に自動ブレーキ搭載車が増えてくる中で、これから事故件数が減っていく可能性が非常に高く、さらには新しい生産性の高い機器を導入できる資金力がないと生き残っていくのは難しい業界です。
そういったタイミングだからこそ資本力が高い企業と一緒になって生産性をあげたいと前向きにM&Aを検討する企業も増えてきております。さらに近年では副資材や塗料の値上げなどの向かい風のニュースが非常に多く、そんな中でレバレートが高くならないという課題を抱えている企業が多い印象です。2025年以降もまだまだ加速する可能性が高いトレンドとなるでしょう。
本ブログでは自動車販売/整備業M&Aニュースをお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。トレンドとしてはディーラーも中古車販売店も同一事業を行っている企業と一緒になって新エリア開拓をしていく流れや相乗効果がある事業を展開されている企業にグループインしていく流れが多かったと感じます。
また譲渡側としても今が価値が高いタイミングで、中長期で考えたときに後継者が決まっていないので決断をしたというのも多かったかなと感じています。この流れであれば、2025年以降もM&Aはより活発になっていく可能性が高いです。
しかし昨今ではM&A成立後にトラブルが発生する悪い事案がたくさん出ています。これは全て未然に防ぐことができる内容で、M&Aが時流だから選択するのではなく、進める工程の中では1つ1つを丁寧に進めながら、相手の立場を尊重して、友好的なM&Aを展開していただけたらと思います。
M&Aで影響するのはもちろん株主だけでなく、そこで働いている従業員やお取引先、さらにはその地域の未来まで背負っているということを常に意識していただけたらと思います。
弊社ではそんな日本を元気にするM&Aを自信を持って展開しておりますので、何か少しでも不安がありましたら、いつでもお問い合わせください。お待ちしております。
自動車販売/整備業のM&Aに関する詳細な情報は、こちらをご覧ください。
1.自動車販売/整備業の2024年M&Aの振り返り
2.自動車販売/整備業のM&Aの特徴
3.自動車販売/整備業のM&Aのメリット・デメリット
4.自動車販売/整備業のM&Aの注意点
5.自動車販売/整備業M&Aの譲渡対価の相場観
6.自動車販売/整備業のM&A事例
7.自動車販売/整備業のM&Aの失敗事例

淵上 幸憲
(株)船井総研あがたFAS マネージングディレクター
自動車販売等モビリティ業界のコンサルティングとプロジェクトで豊富な実績を有する。中古車販売、整備、コーティング、レンタカーの業績アップでは1年で売上2倍の実績を持つ。経営の様々なテーマに精通し、成長戦略策定や事業承継・M&Aコンサルティングで高い評価を得ている。

淵上 幸憲
(株)船井総研あがたFAS マネージングディレクター
自動車販売等モビリティ業界のコンサルティングとプロジェクトで豊富な実績を有する。中古車販売、整備、コーティング、レンタカーの業績アップでは1年で売上2倍の実績を持つ。経営の様々なテーマに精通し、成長戦略策定や事業承継・M&Aコンサルティングで高い評価を得ている。