建設工事業

【誠進堂×結建装】採用の壁を越え、グループ入りで最高受注へ|建設業M&A事例|

【誠進堂×結建装】採用の壁を越え、グループ入りで最高受注へ|建設業M&A事例|

愛知県名古屋市の塗装工事業「結建装」が、成長戦略として「誠進堂」へ株式譲渡したM&A事例です。人材確保の壁で伸び悩んでいた業績が、グループ入り後に課題を解消し過去最高の受注を更新しました。ご相談は船井総研あがたFASへ。

採用の壁を越え、グループ入りで最高受注へ|建設業のM&A事例

写真左から:当社 宮 光弘、譲渡企業社長 有水 諒様、譲受企業社長 松村 洋平様、
有水 諒様ご夫人、当社 中嶋 翔一

愛知県名古屋市で塗装工事業を営む株式会社結建装は、年商5億円規模で人材確保の壁にぶつかり成長が伸び悩んでいましたが、さらなる成長を目指す戦略的な選択として株式会社誠進堂へ株式譲渡を行いました。

グループ入りによって人材確保の課題が解消されたことで、譲渡後は過去最高の受注実績を複数回にわたって更新しています。

案件サマリー

項目

内容

業種(譲渡側)

建設業(塗装工事業)

業種(譲受側)

誠進堂グループ

エリア

愛知県名古屋市(譲渡側)

規模(譲渡側)

年商5億円(当初4,000万円から成長)

規模(譲受側)

年商35億円・従業員100名未満(グループ会社含む)

スキーム

株式譲渡(100%譲渡)

M&Aの背景・目的

廃業や事業縮小が目的ではなく、さらなる成長を目指す戦略的な株式譲渡

主な成果

グループ入りにより人材確保の課題を解消し、過去最高の受注実績を複数回更新

背景と課題

株式会社結建装は、愛知県名古屋市を拠点に塗装工事業を営む会社です。年商4,000万円から5億円まで、着実に事業を伸ばしてきました。

しかし、5億円規模に達した後は2〜3年にわたって売上が横ばいの状態が続いていました。

理由は人材の採用ができなかったことにあり、塗装工事業やリフォーム業では、年商5億円前後の規模になると新たな人材の確保が難しくなる傾向があるといいます。

相談の当初、代表取締役の有水諒氏が最も気にかけていたのは、「うちを買ってくれる会社がいるのかどうか」という点でした。

なぜM&Aを選んだか

結建装がM&Aを選んだ理由は、廃業や事業縮小を避けるためではなく、さらなる成長を実現するための戦略としてでした。

株式の100%を譲渡するスキームを選び、自社だけでは突破できなかった人材確保の壁を、譲受企業のグループ入りによって解消することを目指しました。

なぜ船井総研あがたFASだったか=決め手

結建装は、M&Aの相談が持ち上がる前から船井総研グループ(船井総合研究所)の経営研究会の会員であり、支援先でもありました。

船井総合研究所のコンサルティングを受ける中で、年商4,000万円から5億円までの成長を実現することができました。その実績から、当グループに対する信頼感を抱いていただき、M&Aについても船井総研グループでお手伝いする運びとなりました。

譲受企業となった株式会社誠進堂も、以前から担当コンサルタントの中嶋が関係を持っていた会社であり、双方をよく知る立場から中嶋が最も適切と判断した相手先を紹介したことが、決め手になったといいます。

中嶋は、この組み合わせで最も重視したのは経営者同士の性格の相性だったと振り返っています。

支援プロセスと難所の突破

譲渡先を探すマッチングを進める中で、企業概要書の作成や相手先の選定において、船井総研あがたFASおよび船井総研グループの塗装工事業への知見を活かすことができました。

特に価値を感じていただいたのは、業種知識に基づいたマッチングの精度です。

企業概要書の作成や相手先の選定において、塗装工事業への理解の深さが随所に活かされました。

事業内容や規模の条件だけでなく、経営者同士の相性まで見極めたうえで相手先を絞り込んだことが、双方が納得したうえでの合意につながりました。

成約後の変化

譲渡の実行から半年後、有水氏からは「株主・オーナーであることにこだわらないのであれば、絶対にM&Aで譲渡をやった方がいい」とご感想をいただいております。

その理由として挙げられたのは、自社だけでは実現できなかったことが、成長を続ける企業グループに加わることによって次々と可能になったという実感でした。

具体的な変化は大きく2つありました。

1つ目は人材確保の面です。
年商5億円規模で2〜3年伸び悩んでいた採用の壁は、業界内でも知名度が高く離職の少ない誠進堂グループの傘下に入ったことで、親会社から人材が送り込まれる形で解消されました。

2つ目は企業文化の面です。
誠進堂は年商35億円の規模から将来的に売上1兆円を目指すという高い視座を持ち、離職が少なく組織満足度の高い会社でした。その文化に触れたことで有水氏自身の経営に対する視座も上がり、それまで年商10億円としていた目標は、当面50億円を目指すという水準に変わったといいます。

その結果、従業員の組織満足度も大きく向上し、結建装は過去最高の受注実績を複数回にわたって更新するまでに成長しました。

写真左から:譲受企業社長 松村 洋平様、有水 諒様ご夫人、譲渡企業社長 有水 諒様

担当コンサルタントより

・中嶋 翔一(船井総合研究所 マネージングディレクター/船井総研あがたFAS 兼任)
・宮 光弘(船井総研あがたFAS マネージャー)

「この事例で大切にしたのは、経営者様同士の相性を見極めたマッチングだと考えています。私たちが双方の強みや特徴はもちろん、経営者様のキャラクターや描く将来像をしっかりと理解した上で、最適だと考えるマッチング相手をご紹介できたことが、円滑な成約につながったと思っています。成長戦略としてM&Aを検討されている経営者様は、まずはお気軽にご相談ください」

よくある質問

Q. 業績が好調な会社が成長戦略としてM&Aを選ぶことはあるのですか。

A. 後継者不在などの承継目的だけでなく、単独では解決しづらい人材確保や販路拡大などの経営課題を、より規模の大きい企業グループに加わることで解決する「成長型M&A」も一般的な選択肢の一つです。業績が好調なうちに動くことで、条件面でも有利に交渉を進めやすくなります。

Q. 建設業・塗装工事業で人材確保が難しくなるのはなぜですか。

A. 建設業・塗装工事業は現場作業を担う人員が必要な労働集約型の事業であり、一定の売上規模に達すると採用競争力の不足から人材確保が難しくなる傾向があります。
知名度や待遇面で優位性のある企業グループに加わることで、この課題を解消できる場合があります。

Q. M&Aの相手企業とは、どのように出会うのですか。

A. 仲介会社やアドバイザリー会社が持つ既存の取引先・会員ネットワークの中から、業種や経営方針の相性を踏まえて紹介されるケースがあります。
本事例では、譲渡側・譲受側の双方が以前から船井総研グループとの関係を持っていたことが、精度の高いマッチングにつながりました。

Q. 事業譲渡と株式譲渡の違いは何ですか。

A. 株式譲渡は会社の株式ごと経営権を引き継ぐ方法、事業譲渡は特定の事業・資産・契約を個別に選んで引き継ぐ方法です。本事例では、会社そのものを引き継ぐ形として株式譲渡が用いられました。

Q. M&Aの成約までにはどのくらいの期間がかかりますか。

A. 一般的には相談から成約まで数か月から1年程度かかるケースが多く、相手先の探索状況や交渉内容によって変動します。期間の長短だけで判断せず、譲渡後の従業員や取引先への影響まで含めて納得できるかどうかを基準に検討することをおすすめします。

船井総研あがたFASについて

船井総研あがたFASは、船井総研ホールディングスとあがたグローバルコンサルティングの合弁により設立された、M&A・事業承継アドバイザリー会社です。

税務・会計に強いあがたグローバルコンサルティングと、経営コンサルティングに強い船井総合研究所の知見を組み合わせ、ご相談から企業価値の確認、譲渡の実行、譲渡後(PMI)の支援まで一貫してご支援する体制(約60名)を整えています。デューデリジェンス(買収監査)についても、単体でのご依頼やセカンドオピニオンとしてお受けしています。

2025年には「M&A Professional Award 2025」成約数部門(個人)を受賞しました(BATONZ主催)。業種特化の支援は、船井総研グループ(船井総合研究所)として年間6,236社のコンサルティング契約、205の経営研究会・会員7,286名、専門コンサルタント962名以上(2025年12月31日時点)という規模に裏付けられています。

ご相談窓口

建設業・塗装工事業をはじめ、成長戦略としてのM&Aや人材確保の課題を感じている経営者様は、船井総研あがたFASまでお気軽にご相談ください。

0120-901-080(平日9:45〜17:30)/ https://ma.funaisoken.co.jp/contact_all


中嶋 翔一

(株)船井総合研究所 マネージングディレクター

三重県四日市市出身、電気工事会社を経営する父を持つ。2017年、㈱船井総合研究所入社。現在は専門工事業向けコンサルティング部門の統括を行っている。2025年より株式会社船井総研あがたFAS兼任で、「建設業の業界再編と成長」に向けてM&A事業にも従事している。

宮 光弘

(株)船井総研あがたFAS マネージャー

大学卒業後、メガバンク系証券会社に入社し、富裕層向けの資産運用業務に従事。その後、税理士法人系コンサルティング会社へ入社し、事業承継・M&Aコンサルティング業務に従事し、特に建設・内装工事・設備工事・ビルメンテナンス業界等での事業承継、M&A仲介業務の実績を持つ。