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M&Aにおいてアドバイザーを活用するにあたり、仲介とアドバイザリーの2種類の契約があります。昨今の事業承継におけるM&A活用の活発化と共に、このあたりの事はご存知の方もいらっしゃいますが、違いがいまいちの方もいらっしゃると思います。
M&Aにおいては売り手と買い手の両方がいて成り立つものですが、アドバイザーの立ち位置の違いで仲介とアドバイザリーの違いがあります。仲介は、売り手と買い手の両者とFA契約(ファイナンシャルアドバイザリー契約)を締結します。
一方、アドバイザリーは売り手か買い手の何れか一方との契約です。その為、仲介に関してはある種、利益相反の立ち位置になります。(当然ながら契約の際には、アドバイザーとしては両者に説明を致します。)具体的に極端に申し上げると、売り手の高く売りたい欲求と買い手の安く買いたい欲求に対して落としどころをつけて交渉を進める事になります。
一方、アドバイザリー契約はいずれかの当事者の要望に可能な限り対応して進める事になります。また、M&A業者によっては仲介しか対応しない等の業者もありますが、これは比較的大手に多い方法です。
中小のM&A業者は仲介とアドバイザリー業務の両方を行う事が多いと思います。その為、仲介しか対応しない業者は確かにネットワークも豊富ですが、該当する対象事業が無い場合の柔軟性に欠けるところがあります。
一方、アドバイザリーを行うところは、パートナー仲介業者とのマッチングを行える点で柔軟性があるかと思います。
しかしながら、重要な点は、M&A取引を行うにあたり相手側の要望と自社の要望をすり合わせてお互いに合意形成を図る努力を行う事にあります。中小企業や小規模事業者のM&Aにおいては友好的にクロージングする事が多いですが、それは条件面での大筋の調整が通れば、後は信頼関係で進める事が多い為です。
いずれにしても、M&A取引は買い手にとっても売り手にとっても大きなポイントとなる事ですのでM&Aアドバイザーとの相談を密に行い、大筋の見極めをキチンと行う事が重要です。
奥野 倫充
(株)船井総研あがたFAS ディレクター
1996年に船井総合研究所に入社。1998年よりパチンコ業界のコンサルティングに従事している。2019年にパチンコ法人のM&A仲介案件を経験。その後、レジャー産業事業者向けM&Aコンサルティングに従事している。
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