モビリティ業界特化型 M&Aで幸せな未来を実現するためのレポートvol.4

「ガソリンスタンドの業界動向」

について皆様にお話させていただきます。近年は100年に一度の変革期をいわれるように自動車業界では動力の変化が生じております。実際にガソリンスタンドの給油所数は1989年の58,285件から2022年では27,963件とこの33年で30,332件の減少となっております。(参照:経済産業省 エネルギー庁 資源・燃料部燃料流通政策室「給油所及び事業者の推移」より)さらに事業所数は32,825件から同期間で12,754件となり、20,081件の減少にとなっております。それくらい厳しい状況が続いているガソリンスタンドですが、ただ実際に成長している企業も多く存在しております。本ブログでは成長しているガソリンスタンドの成長戦略についてお伝えいたします。

①コーティング事業を強化して収益性を高めている

ガソリンスタンドのトレンドとしては油外収益の強化です。油外収益事業としては、コーティング、レンタカー、整備、鈑金、車輌販売があげられますが、その中でも初期投資が安価に開始できるものはコーティング事業です。実際には事業開始から6か月で2名で400万円の粗利を稼ぐ事業部に成長している企業も存在しております。

ガソリンスタンドの強みは来店件数なので来店客へコーティング提案を実施し、そこから客数を増やしている企業も多い印象です。さらにはHPを立ち上げて運用をすることで1件あたりの獲得コストを9,000円で集客できる企業も増えていますのでこちらもお勧めです。ぜひガソリンスタンド事業の業績アップを目指している企業は実施してみてください。

お客様の定着率が高められる

ガソリンスタンド事業はお客様の固定客化力促進に大きく寄与します。具体的には車両販売したお客様や車検をしたお客様へ会員特典としてガソリンの割引を設定し、固定客化を促進する動きとなります。実際にガソリンの利用頻度は月2回とされており、そこで維持費が軽減できればお客様にも大きなメリットとなります。実際にガソリンスタンド事業×整備事業で実施されているお客様の車検リピート率は70%以上となっているケースが多いのでこの辺りを強みとして新事業を開始されている企業も多いです。ぜひ進めていただけたらと思います。

M&Aを活用してさらなる成長を目指す

実際にガソリンスタンド事業を単体で実施されている企業では、次の事業への投資に億劫になっているケースも多々あります。その場合は統合という決断をして譲受企業の資本を活用しながら急成長をしている企業も出ております。先ほどこの33年間でガソリンスタンドの給油所数や事業所数が減少している話を出しましたが、実は1企業あたりの給油所数が増えているのは上記が理由となります。また動力が変化していくこのタイミングこそ企業価値が高くつく最終チャンスの可能性もあるため、M&Aの件数も増えているのだと感じております。

~最後に~

今回は「ガソリンスタンドの業界動向」についてお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか。事業所が減少・動力の変化などメディアでは、暗いニュースが多いですが、ただ暗いニュースだけではありません。ぜひからを成長戦略として検討していただき、明るい未来をつくっていきましょう!!

 ではまた来週の第5弾のブログもお楽しみにしていただけたらと思います。

淵上 幸憲

(株)船井総研あがたFAS マネージングディレクター

自動車販売等モビリティ業界のコンサルティングとプロジェクトで豊富な実績を有する。中古車販売、整備、コーティング、レンタカーの業績アップでは1年で売上2倍の実績を持つ。経営の様々なテーマに精通し、成長戦略策定や事業承継・M&Aコンサルティングで高い評価を得ている。

淵上 幸憲

(株)船井総研あがたFAS マネージングディレクター

自動車販売等モビリティ業界のコンサルティングとプロジェクトで豊富な実績を有する。中古車販売、整備、コーティング、レンタカーの業績アップでは1年で売上2倍の実績を持つ。経営の様々なテーマに精通し、成長戦略策定や事業承継・M&Aコンサルティングで高い評価を得ている。