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業界再編の狼煙を嗅ぎ分け~そのカギはPEファンドにあり~

  • M&Aコンサルティングレポート
M&A 業界再編

皆様、ライフサイクル理論を耳にしたことがあるかと思います。

どのような業界でも、導入期→成長期→成熟期→展開期→安定期(衰退期)と 進んでいくという理論なのですが、

船井総研では時流を捉えるうえでライフサイクル理論をとても大切にしております。

ライフサイクル理論とM&Aを掛け合わせてみるととても面白い傾向が見えてきます。

成長期は売手市場となり譲渡企業側が主導権を握って交渉ができます。

そのため、企業価値もつきやすくなります。

成熟期に入ると売手、買手の力は拮抗し、

展開期を過ぎると、買手市場となり譲り受け手が主導権を握るようになります。

さて、ここからが本題ですが、

私は業界再編の狼煙はライフサイクルと連動していると感じています

1つ目の狼煙は、PEファンドが中堅企業に投資した時です。

PEファンドとは、非上場株に投資を行うファンドのことを表します。

この1つ目の狼煙は、成長期から成熟期に差し掛かる辺りで増えてきます。

PEファンドが投資を行った後は、追加買収を基本的には考えます。

最初に投資した中堅企業を中心に、同業界、シナジーのある業界の

中堅・中小企業をグループ化していき、ファンドを中心とした業界再編が進みます。。

その後、上場を目指すというのが基本路線ですが、

ここで2つ目の狼煙が上がることがあります。

2つ目の狼煙は、PEファンドが投資した先を、上場するのではなく、

大手企業に売却するというパターンです。

このタイミングが来たら、いよいよ業界が展開期に入ったな、というステージに入ります。

そして、大手企業を中心に再編が進みます。

しかし、これだけでは終わりません。

3つ目の狼煙があります。

展開期から安定期(衰退期)に入った業界が新たなテクノロジーで

次なる業界に移り変わるタイミングです。

その場合もPEファンドが中心に業界再編が起こるケースがあります。

例えば、汚泥処理を行っている企業がファンドと手を組んで、

汚泥肥料を作り、さらには農業まで進出することで、

ESGを推進する企業としてトランスフォーメーションを行ったといったケースです。

なぜ、PEファンドが絡むと企業が成長するのか?と良くご質問いただくのですが、答えは「人」にあるように感じます。

PEファンドは、優秀な人財を採用してくる能力に長けているため、

PEファンドと組むと社長の右腕となる人財を呼んでくることが可能となります。

このように、自社のいる業界のライフサイクルが変わりそうだな、

という見極めをPEファンドと絡めて見ることで、

自社の成長戦略が明確になってくるのではないでしょうか?

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