事業承継の岐路:経営者が迫られる二択
企業が事業承継をする際に社長の選択肢は2つしかありません。
1.後継者が「継ぐ」
2.会社を「売る」
これは、廃業を除いて、どの会社も直面せざるを得ない問題です。
なぜか?
答えはシンプルです。
代表者には、寿命がありますが、会社には寿命がありません。
会社の寿命は、引継ぐ人が存在すえば、100年も200年も継続します。
業暦1000年を超える会社は日本に7社も存在します。
その中で最古の会社は株式会社金剛組。世界でも最古の会社です。(創業578年)
今は、髙松建設(現髙松コンストラクショングループ)の子会社(現在は孫会社)へ移行しています。事業を譲渡するなどにより、企業ブランド、文化、技術は引継がれています。
M&Aという選択肢:後継者不在と事業の将来不安が背景に
当たり前のことですが、経営者は年をとると、次の世代へ経営権を移す必要がでてきます。
その経営権を親族ではなく、外部にM&Aで売るケースが増えてきています。
以下に理由をまとめました。
1.後継者(子供・その他親族・従業員)がいない。
2.子供はいるが、他の会社に勤務していて継ぐ意志がない。
3.後継者がいて、引継ぐ意志はあるが、業界柄先行が不安。
驚くことに、後継者が社内に勤務していても「売る」ということを選択される方もいらっしゃいます。
経営者が「売る」を決断する5つの理由とメリット
では、なぜ「売る」のでしょうか。
理由は様々ですが、よく聞くお客様の声は以下のとおりです。
①業績の維持する事が困難。今と昔ではビジネスの環境が違う。
②後継者に経営能力がない。
③中堅や大手に買ってもらった方が、従業員様も幸せ。(雇用の安定等)
④中堅や大手に買ってもらった方が、企業ブランドや商品を維持できる。
⑤代表者がまとまった資金を得る機会となる。新規ビジネスにもチャレンジできる。
事業承継は見過ごせない「人の承継」
多くの経営者は業績を上げることに注力しますが、事業承継を意識して会社を存続させるための対策には注力していないケースを多くみてきました。事業承継には、人の承継も含まれます。
経営者の経営能力を承継するには時間がかかります。一般的には10年程といわれております。
経営ノウハウや、社内及び社外との人脈構築などには時間がかかります。
したがって、60歳で引退をすると決めているとすれば、将来の後継者は既に決めている必要があり、10年かけて戦略的に承継対策を準備していく必要があります。
後継者がいなければ、会社の価値を高め「旬」を見極めて事業を売却する準備をする必要性がでてきます。
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