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M&Aの実話

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「同業者以外に売却する」という道があると知り、よい形で取りまとめてもらえた

「同業者以外に売却する」という道があると知り、よい形で取りまとめてもらえた

  • ぱちんこ

愛知県名古屋市南区で「PACHINKO & SLOTキングホール」を経営していたモリカワ株式会社。長年経営していた店舗の営業を終了し、土地の住宅メーカーへの売却を決めました。その経緯について、代表取締役の森川喜陽氏に伺っています。

モリカワ株式会社 愛知県名古屋市南区オフィス

モリカワ株式会社 代表取締役 森川 喜陽 氏

Q.経営されていたパチンコホールはどのようなもので、また船井総研とのお付き合いのきっかけ、果たした役割はどのようなものでしたでしょうか?

キングホールは私の父が創業した400坪ほどのパチンコ店で、名古屋市南区のロードサイドでパチンコとスロットの台数が合計300以上の、業界的には中規模といわれる大きさのお店だと思います。建物と土地を会社で所有していました。

家内が舩井幸雄さんのファンで、舩井さんの勉強会に参加したご縁でお店のコンサルティングも船井総研にしてもらっていました。売上などのデータを見て分析をしてもらい、集客ツールの強化や台の入れ替えなどのアドバイスをしてもらう形です。

うちのお店はチェーンではなく単独店なので、ほかのお店の状況がわかりません。船井総研にはほかのパチンコ店の情報をもらったり、経営判断に関しても、私1人ではどうしようと悩んでいるうちにタイミングも逃してしまいかねないことを、「うまくいきます。今やりましょう」と背中を押してもらう、迅速な決定の手助けをしてもらうような存在でした。

Q.事業の売却をお考えになったのはどのくらい前からでしょうか?

2年ほど前です。法律でパチンコに関する規制が強化され、これまでの形から変えなければならないことがたくさん生じました。新たなルールに対応するためには、資金力が必要になり、うちのような単独店は対応が難しくなる、今後は売上、粗利ともどんどん落ちていくだろうということを思い始めたのがきっかけです。

船井総研の担当者には、この先について早めに相談していました。そのときに考えていたのは、以下の順番です。

①同業者にM&Aしてもらう ②土地・建物を借りてもらう ③土地を買ってもらう

まずは①でコンサルタントと譲渡対価や賃料を整理し、合計10社以上に打診してもらいましたが、「近隣に大型の競合店が多い」といった立地環境が理由で、成約には至りませんでした。

てっきり同業者で買いたいと言ってもらえる先があると思っていたので、その結果は意外だったとともに、私も考えを変えました。②で、同業種に限らず異業種まで広げて、まずは賃貸でこれまでのパチンコホールの建物を使って店舗営業をする業種を探してもらう、建物の利用が難しければ建物は取り壊して更地にして貸すことを考えるので、それが可能な業種にも聞いてもらうようお願いしたのです。

船井総研のコンサルタントには、飲食店、中古車販売店、ドラッグストアなどの業種に打診をしてもらいました。これも10社以上に話をしてもらいましたが、飲食業からは飲食の売上からして払える家賃として提示された金額が安すぎたほか、ファストフードチェーンは建物としては評価してもらえましたが、別の店舗が近くにあるので自社で競合するということで見送り、ドラッグストアからは敷地が400坪では店として小さいという反応でした。

賃貸でも難しいとなったあと、船井総研の担当の方からは「③売却も考えてみましょうか」と提案していただきました。そこから、担当の知り合いの不動産関係者を通じて話をしてもらい、2、3社は前向きな反応でした。しかし、話が具体的に進むと、いろいろなクリアすべき問題が出てきたのです。

例えば、建物を解体せずに買うとなると、建物の改装が必要になります。階層には、建物を建てたときに発行された検査済証が求められるのですが、建設したのは30年以上前なので、どこを探してもその書類は出てきませんでした。

検査済証がなければ改装は難しいことから「更地にして売却するしかない」ということになり、次の焦点は「どこが一番高い値段、もっともよい条件で買ってくれるか」に移り、コンサルタントにはまた動いてもらいました。いくつもの候補に打診してもらい、最終的に一番よい条件で買ってもらえる住宅メーカーと話がまとまったのです。

Q.売却までのプロセスを経験されて、どのように感じましたか?

実際に売却してみて、いろいろなクリアすべきハードルがあるのだと、よくわかりました。たとえば検査済証がそれほど大事なものだという認識もなかったですし、ネックになるのは建物の老朽化です。

仮に更地にせず建物ごと借りてもらえる契約がまとまったとして、借り手のしている事業で、たとえばエアコンが壊れたなどの不具合が生じたときは、貸主がエアコンの修理代を支払う必要があり、そのような修理に対し発生する金額は、結構大きなものになると予想されました。

ほかにも、建物が雨漏りしたらそれを直すなどの、大掛かりな修繕の費用も当然発生します。

ある程度老朽化しているのはわかっていたので、そこも含めて考えると、確かに賃貸は建物を解体するコストもかからず、借主がいれば安定収入になるなどでリスクが少ないですが、逆に老朽化することによるリスクもあるのだと思いました。

賃貸が絶対によいとも言えないということが、様々な条件を検討しているうちに、少しずつわかってきたのです。

そう考えると、最初は同業者へのM&Aを目指していましたが、話が決まらなかったのは、彼らは当然そこを見ていたからだと思っています。

いざ買ったはいいけれど、ほとんどゼロから作り直す必要がある、いろいろなものを買い替える必要があるとなれば、M&Aのメリットは低いですから、なかなか手を挙げてもらえないのは当然だったように思います。

次に目指した賃貸も、先ほど述べたようなリスクもあれば、借りてもらった業種が周りに同業種のお店がたくさんできて撤退するということも、絶対に起きないとは言えないわけです。

そうなったときに、また次の借り手を探すのはかなり大変だろうなと思っています。ともすると1年や2年といったスパンで借主が決まらないかもしれません。その間も土地の固定資産税は発生するわけです。

経済が上向いている、なおかつ安定してるという前提であればそのリスクはかなり少ないと思いますが、今のような状況では世界経済は今どちらかと言うと不安定な状態に入ってきていて、そのリスクは大きくなっていると考えました。

そう思うと、賃貸も絶対ではない、売却よりよい選択とは言い切れないと思い始めました。

Q.売却の完了した今の心境をお聞かせください。

契約も締結し、建物は取り壊し工事が始まりました。

長年所有し、その上にある建物で経営をしてきた土地なので、それが自分のものではなくなったわけですから、何か寂しい気持ちを感じています。

一方で、建物がなくなっていくと同時に、何十年もその建物で営業を行ってきたはずなのに、パチンコホールを経営していたのは遠い昔のことのようにも思ってきました。不思議なものです。

そして「その土地で何か事業を行って収益を上げなければ」というプレッシャーがなくなったので、その意味では非常に気は楽です。

今の心境はそのようであるのと同時に、事業を売却した人が、皆さん口をそろえて言うように、自由な時間が増えました。事業に縛られなくなった、時間ができたことはプラスです。

船井総研のコンサルタントには「この先自社の形では経営が困難になっていくであろうパチンコ事業を続けるべきなのか?」という私の悩みに寄り添ってもらいながら、住宅メーカーへの売却をサポートしてもらい、大変お世話になりました。その売却が決まらなかったら、今も苦しいパチンコ店経営を続けている結果になっていたと思います。

後ろ向きで出口の見えない悩みが続いている状況ではなく、前向きに次のステージを選択できる環境となったのは本当に嬉しく感じています。

今後については、船井総研の担当者からは、「売却で得た資金をもとに不動産収入か株式配当を得られるようにしたほうがいいです。パチンコ店経営を卒業して、幸せに第二の人生を過ごされている方はみなさんそうされています。

まずは生活基盤を安定させることが第一。そして、事業をされるならば新たに資金調達を行ってチャレンジがよいかと思います」と提案を受けています。

売却後も引き続き気にかけていただけるようなので、ありがたくこの先もお付き合いをしてければと考えているところです。

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