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M&Aコラム

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M&Aにおける2021年の振り返りと2022年の展望

M&Aにおける2021年の振り返りと2022年の展望

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今回はM&Aにおける2021年の振り返りと2022年の展望について記載したいと思います。

2021年の振り返り

2021年は3度の緊急事態宣言から、2度のワクチン接種や店舗等のコロナ対策の徹底により、第5波の心配もありますが、日本は感染者数が激減し経済活動が徐々に回復の方向に向かいつつあります。

業界動向として特に影響があったのが、飲食・サービス業は店舗の休業を余儀なくされることで、2021年も引き続き廃業・倒産件数が相当数発生しました。
次に住宅業界です。
2021年3月頃より、アメリカや中国での建築需要が急増したことやコンテナ不足により日本に輸入材が入ってこない、いわゆる「ウッドショック」が起き続けており、建築単価の値上がりや工期の延期が影響して住宅業界に大きく影響を及ぼしています。
また燃料業界も大きな変動となっています。コロナ禍からの景気回復により燃料需要が急増したことで、原油価格が高騰し、ガソリン等の燃料の値上がりが続いています。
これにより燃料業界に大きく影響を及ぼしています。

これらの理由により飲食・サービス業界、住宅業界、燃料業界(燃料小売・ガソリンスタンド)については、M&Aとしても多くの件数が発生しています。

また金融の面でも、コロナ融資の返済が開始され始めており、資金繰りが立てられずにM&Aを選択される企業も多く発生しています。
ようやく経済活動が回復している中で、ようやく利益を出してもそれを上回る借入金の返済が待っていることから、先行きが見えない企業がM&Aにより再建を図るという構図が多く見受けられました。

さらに事業承継の課題解決に向けたM&Aも増加しています。
一時は経営の立て直しに奔走し、事業承継を後回しにしていた企業の経済活動が回復基調になったことで、第三者への承継が活発化されました。
やはり経営者の平均年齢が62歳を超え、引退年齢平均が概ね67歳となっていることを鑑みると、今後も増加していくことでしょう。

これらによって、M&A件数としては公開されていないものも含めて、過去最高の相当数に達している可能性が高いと見られており、今後も増加していくものと考えられます。

2022年の展望

日本の中小企業の大きな課題としてやはり事業承継課題のタイムリミットが向こう5年以内に迫っていることから、2022年もM&Aを活用した事業承継は大きく増加していくことでしょう。
中でも住宅業界・燃料業界では自社で解決できない経営課題を抱えた企業がM&Aで解決を図ろうとすることが予測され、業界再編が起こっていくと思われます。

2022年を見据えて、自社がどのような立ち位置にあるのかまずは確認しておきましょう。

・地域のシェアはどの程度か、今後も確実に獲得できる強みがあるか
・後継者がいるか、マネジメントができる人材か
・後継者の育成期間が確実に取れるか
・自社の資金繰りは借入金の返済をしつつ、さらに投資ができる状態か

これらにおいて不安が考えられる場合、やはり成長企業とのM&Aや業務提携を検討すべきであると思われます。
苦渋の選択ではありますが、企業が継続するためには企業の投資活動は必須です。第三者と一緒に打開策を考えることも一つの選択肢となります。

一方上記の確認事項がクリアできている企業は、M&A(買い)を成長戦略の柱として位置付けるべきであり、2022年はそのような企業が増加することが予測されます。
2022年はM&Aによって開拓するチャンスであり、資金調達可能額の確認と情報収集を定期的に行っておくことで、一気に企業が成長できる可能性があります。中でも、M&Aをうまく成功させるポイントとして、

・相場よりやや高めの譲渡対価でも検討する
・売り手の企業文化を尊重する
・従業員を継続雇用する
・売り手に譲渡後も何らかの形で協力してもらう
という点を持っておくことで、通常よりも多くの件数の成約が期待できることでしょう。

M&Aの企業価値相場が巷に出回っている中、競合に差をつけるためにある程度の売り手の要望を受け入れる感覚を持つことが、M&Aでの成長戦略のカギになります。

余裕のないM&Aは買い手と売り手の間に歪みができ、失敗確率も高くなるため、注意が必要です。
ぜひ自社にM&A戦略を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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